変えられないものに固執するな
最後に、会社を辞めるかどうか悩んでいるあなたに、アドバイスを贈りたい。
物事には、「自分の力で変えられるもの」と「自分の力では変えられないもの」とがある。たとえば、過去の出来事はどうやっても変えられない。学歴も、経歴も変えられない。今日の天気も変えられない。あるいは、とっさに湧き起こる感情、生理的な判断なども、自分の理性で容易にコントロールできるものではない。
そこで冷静に考えてほしい。
僕たちが仕事で悩むとき、大半はこの「変えられないもの」について悩んでいるのだ。変えられないものに不満を抱き、怒り、なんとか変えようともがき苦しむ。そして、身も心もボロボロになってしまう。過去の失敗にくよくよ悩んだり、誰かのミスに怒りまくったり、上司の言動に腹を立てたり、渋滞に巻き込まれてハラハラしたり、自分の学歴に悩んだり、といった調子だ。
はっきりいって、こうして「変えられないもの」に感情をぶつけて自分を消耗させるのは、時間と労力の無駄遣いでしかない。