遠く霧に煙る、みなとみらいの夜景。繁華街を流れる川の水面に滲むネオン。俺にとって横浜はまさに「異国」。浮世を忘れ、疲れた羽を伸ばす特別な街だ。
かつては関内のキャバから曙町の箱ヘル街。東南アジアの女たちが袖を引く黄金町から日の出町のガード下を流すと財布がカラになったものだ。服についた香水の匂いを落とすため、野毛で焼き鳥の煙を浴び、朝まではしご酒……。
都心から電車でわずか30分ほどなのだが、おおらかな空気。これが実に心地いい。
ネオンがまたたく西口の川沿いには赤ちょうちんに彩られたおでんの屋台街がある
同行のO氏によれば「幕末からの港町ゆえ、新しいものが入り、そして根づく街です。夜遊びで言えば、大阪や名古屋で流行ったちょっと“やんちゃな遊び”が入ってくる。東京ではこの“やんちゃ”を入れてしまう、オープンさが疎まれるんですよね」とのこと。
一面の座敷ここは海の家か?
「それでは東京ではちょっとあり得ない、テンションの高い店に行きましょう!」
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。