もし京都がパリだったらマップ」に挑戦してみた【第5回】

京都の40の街を東京の街にたとえることで注目され、9月10日にイースト・プレスより書籍化された『もし京都が東京だったらマップ』。不動産業で培った著者・岸本千佳さんが持つ独自の「街を見る目」は他の追随を許さないところだが、今回は、「ぜひ制作してほしい」との声が高かったパリとの比較を、著者が実際にパリ旅で感じた体験を交えて紹介する。

「もし京都がパリだったらマップ」待望論

 「もし京都が東京だったらマップ」を制作してネット上で話題になったとき、「ほかの地域でもつくってほしい」という声を多くいただきました。そのなかでも、ひときわニーズがあったのが、パリと比較してほしいという声でした。

 パリと京都は姉妹都市で、その歴史や文化の面から、さまざまな分野で比較に挙げられることが多くあります。(ちなみに東京都もパリと姉妹都市なのですが)。世界的に見ても、「憧れの街」という認識が双方ともに強いでしょう。おそらく、そのような意味合いで、パリと京都の比較需要があったと思われます。

日本の街を思い浮かべながらパリを歩く

 そんな需要を感じながら、ちょうど今年のお盆明けに仕事でパリに行く予定があったので、パリと京都の比較マップをつくってみようと思い立ちました。「制作しよう」と偉そうなことを言いながら、じつは初パリ。幸いなことに、現地に友人が数人暮らしているので、大枠だけ滞在中につかんで、あとは友人にも協力してもらう作戦でいきました。

 シャルル・ド・ゴール空港に着き、電車でパリ市街に向かうと、あれ? パリって思っていたより都会的。たしかに写真で見るような街並みなのですが、多様な国籍の人が入り混じって歩いている姿や、ファストファッションの店が思いのほか多く、メトロはフランス語の読めない私でもわかりやすいサインで、本数も2分に1本の頻度でやってきます。

 そしてもうひとつ。メトロに乗って地上に出るたびに、街がまったく違うものになっています。これこそ東京的な感覚に近いと思ったのです。 たとえば、シャンゼリゼ通りはパリの代名詞。歴史的な建物には銀行やブランド店が入り、颯爽と歩く人で賑わっています。この感じは京都のどこかに当てはめづらく、東京駅周辺がしっくりきます。

東京駅周辺に似ているパリ・シャンゼリゼ通り(写真はすべて撮影:岸本千佳)

 マレ地区は若い世代に人気のエリア。18世紀以前の歴史的な建物がクリエイター直営店やセレクトショップとして使われています。メイン通りだけでなく、路地裏も店が並びます。アンティーク雑貨をリュックを背負ったカップルが物色していたり、自転車が路上に止まっていたり、まさに吉祥寺のよう。

東京・吉祥寺に似ているパリ・マレ地区

 ルーブル美術館やオルセー美術館に囲まれたチュイルリー公園。公園も周囲の建築物も広大で、住宅地とは異なるスケール感です。そのなかで、池を囲うようにベンチで思い思いの時間を過ごす地元民は、上野恩賜公園を彷彿させます。

東京・上野恩賜公園に似たパリ・チュイルリー公園

 そう考えると、パリは京都ではなくやっぱり東京、と思わずにはいられません。

実際に歩いてみたら、「京都×パリ」ではなかった?!

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もし京都が東京だったらマップ」の魅力

岸本千佳

2015年の年末に個人ブログにアップされ、見るみるうちにシェアされ、結果的にブログは20万ページビューを記録。Yahoo!ニュースにも取り上げられ、最終的には日本テレビ系の「NEWS ZERO」で放映されるまでに話題を呼んだ「もし京都...もっと読む

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コメント

cbwinwin 続編に期待 3年以上前 replyretweetfavorite

tomshirai 自分の体感と地元の数人に話を聞いてみて確信したことは、「パリは京都」ではなく、「リヨンが京都で、パリは東京」 4年弱前 replyretweetfavorite

chiruko_t 新しい試みになってた。  4年弱前 replyretweetfavorite