雨月メッツェンバウム次郎
合コンでも先生と呼ばれ、寿司屋でも先生と呼ばれ医者は喜ぶ
世の中には、先生と呼ばれる職業が数多くありますが、この呼び方は特別な意味を持っている分、呼ばれる側にもある種の覚悟がいるようです。雨月氏は、この特別な呼び方に、昔から複雑な想いを抱えていたそうです。今回は「先生」という敬称にまつわるお話です。
こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。
9月に入り、暦の上では「鶺鴒鳴(せきれいなく)」になりました。セキレイという鳥にはあまり馴染みがありませんが、神話に登場するんですよ。神話とは日本書紀ですが、伊弉諾神(イザナギ)とその妹で妻である伊邪那美(イザナミ)が国産みのために交わろうとしたが方法がわからなかった時、セキレイの尾の動きを見てわかったという伝説です。ですからセキレイは恋や結婚と関連が深い。結婚式の台を鶺鴒台と言いますし、明治神宮の結婚式場である明治記念館のビアテラスの名前は「鶺鴒」だったりします。
さて今回は、医者をやっている私が「先生」と呼ばれることについてお話致しましょう。
ちなみに本文では「『先生』とは敬称である」という立場でお話します。そうではなく教育者の意味だ、という考え方や、ただの慣例で医師や法律家や政治家が持ち上げられて使っているだけだという立場も十分理解できますが、大多数の人は敬称として使っていますから、ここでも敬称と解釈した前提で話していきたいと思います。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
13979
false
この連載について
雨月メッツェンバウム次郎
高学歴エリート集団だと思われがちな外科医の世界は、実は、毎日人を切り刻んでる特殊な世界です。現役医師が語る外科医の世界は、とっても不思議な世界。毎日、さまざまな患者さんと接し、手術をするなかで感じたことを、ありのままに語ります。not...もっと読む
著者プロフィール
雨月 メッツェンバウム次郎。アラサーの現役外科医。既婚。某国立大学医学部卒業後、外科医として働く。ほぼ毎日手術があり、年間200件近く参加する傍ら、年に1, 2回は海外学会へ、年に7回は国内の学会へ自腹で行く。 ツイッターでも呟いています。twitter @ugetsujiro noteでも書いてます。「cakes連載記事、あそこには書けないウラ話」https://note.com/drdolittle/m/m15f589680155