親だって、娘が「無駄に長生きブス」とか呼ばれるのは嫌だろう
今回のテーマは、「ブス、故郷に帰る」だ。
ブスにだって故郷はある。自然発生したわけではないし、〝錬ブス術〟によって生まれたわけではない。中には「故郷の村は焼いてきた」というブスもいるかもしれないが、大体、親がいて故郷があるものである。
「ブスと異性」「ブスと他の女の関係」というのは、自分も、経験を踏まえてある程度わかるのだが、「ブスと親の関係」というのは、まだあまり見当がつかないものがある。
つまり、「娘がブスだった場合、親はどう出るか」という話である。
手も足も出ない、と言ってしまえばそこまでだが、少なくとも、親はブス娘のことをどう思っているのかという話だ。
親は、子どもに対し、バカでもブスでも元気でさえあればいいと思っているというが、できればバカでもブスでもない方がいいだろう。それに「バカで元気なブス」という存在こそが、「美人は早死にでブスは長生き」という言葉を生み出したとしか思えない。親だって、娘が「無駄に長生きブス」とか呼ばれるのは嫌だろう。
親は、子どもがどんなでも可愛いと思うもの、と一般的にはいう。確かに、生涯それを通す親もいるかもしれないが、ある日「こいつブスだな」と突然、客観性が備わってしまう親もいると思う。
そんな時、親はどうするのか。「まぁ、いいや」と受け入れるのか、それとも「この角度ならイケてる」とか、娘を斜め下45度から目を極限まで細めて見たり、それでもだめなら目を完全につぶり、心眼を使ったりと、土俵際の粘りを見せたりするのだろうか。
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