為末大が「自分の実力を知る」ために大切にしていること

「人間の本当の限界」について突き詰めた為末大さんの連載。今回はついに最終回。為末大さんが、引退の時に感じた想いを赤裸々に告白します。限界とは何なのか。限界の檻から脱出するためにどんなことをすれば良いのか。新刊 『限界の正体-自分の小さな檻から抜け出す法』よりラストメッセージです。

僕が引退をしたのは、34歳のときです。

引退を決めたとき、こんな印象を持ちました。

「間に合わなかったな」

「あと 10年、20代のときの身体でいさせてくれたら、銅メダルでは終わらなかったかもしれない。あと10 年、時間をくれたら、金メダルが獲れたかもしれない」

でも、時間は有限です。

身体機能は、加齢とともに低下します。

時間に抗うことができない以上、僕の陸上選手としての限界値は、34歳であり、銅メダルだったのです。

25年間の選手生活を通して学んだのは、人間には、限界があるということです。

人間には「できること」と「できないこと」があって、どれほど努力をしても、どうにもならないことがあります。 僕がそう思うようになったのは、競技生活の中で、全力を出し切ったからです。

限界を超えようと努力をし続けたからこそ、自分の限界を知ることができました。限界を知ることができるのは、全力を出したことがある人だけです。ですが、長い間競技をしてきて思うのは、全力を出したことがある人は少ないということです。

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この連載について

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限界の正体ー自分の見えない檻から抜け出す法

為末大

400mハードルの日本記録保持者で、3度のオリンピックに出場した為末大さんの新境地。人間にとって、才能とはなにか。限界とはなにか。人間の心について学び、アスリートの成功と挫折を見るなかでたどりついた考えとは?? 長い間、人間の限界と呼...もっと読む

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コメント

YuichiroAman0 「全力とは、その自分に出会うために必要な「儀式」です。」 3年弱前 replyretweetfavorite

batanif https://t.co/3TgyttxtAB 3年弱前 replyretweetfavorite

lalune187 限界を知ることができるのは、全力を出したことがある人だけです。ですが、長い間競技をしてきて思うのは、全力を出したことがある人は少ないということです。 恩師にもよく、限界見てみろ、といわれたな。 3年弱前 replyretweetfavorite