もう9月ですね。みなさんお元気ですか? パリは長〜い夏休みを終え、真っ黒に日焼けして帰って来たパリジャンで活気づいてきました。さて。今回で、「生きづらさ」に関するパリジャン十色のシリーズはいったん終了です。
これまで、私が婚活をきっかけに生きづらさを感じて、日本を出て世界で婚活をしたこと。その後パリへ移住し、新しい生活の中で生きづらさへの対処法を身につけたことなどを、具体例とともに紹介してきました。生きづらさをやわらげるためには、他人や世間の基準でものごとを考えるのではなく、「自分の基準を持って考える」ことがポイントでしたね。
今回は最後に、この「自分の基準」を身につけた私にその後どのような変化があったのか、それをお話して、次のシリーズに移りたいと思います。
東京砂漠から、オアシス・パリへ逃亡
2010年の年末。当時、パリへ移住したばかりの私は、「東京」と聞くと、砂漠、雑踏、人ごみ、戦場というキーワードばかりが浮かびました。就職で上京して以来、ここは戦いの場所であり、人生の厳しさや残酷さばかりが思い出される、一人で生きるには辛すぎるところでした。
しかし、逃げ出した先のパリで、私はいろいろなことに気づき、自分の基準を持ち、すこしずつ生きづらさを解消する術を身につけました。
そうして移住してから3年ほど経ったころ、一時帰国した私はたいそう驚きました。パリから帰った私の目には、日本があの頃とはまったく違って見えたからです。
下町で出会ったおばちゃん
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