赤坂のカエル

第9回】好きな人を思い出しながら看護婦の触診

ウェブ編集者中川淳一郎さんが広告代理店を辞め、フリーになったころを振り返るエッセイ。前回、謎の奇病におかされた中川さん。原因はやっぱり”アレ”でした。そして、中川さんがその治療のさなか出会った看護婦の姿に、数年前に抱いていた淡い恋心を思い出します。

奇病の原因は……?

一体どのようにこの状態を脱すれば良いのかは分からなかったのだが、私はとりあえず、部屋に害虫駆除剤のバルサンを焚いた。ダニがいるのであれば、ダニは死ぬのだろうが、ブツブツはまったく治らない。時は一気にワープし翌2002年1月、風呂に入る頻度のあまりの低さのあまりインキンまでも併発。蕁麻疹のこともあるため、ついに皮膚科へ行ったところ、医師は「アチャーッ!」と言った。私はエイズにでもなったかとビビったのだが、医師が説明するところによると「こりゃ、栄養不良だ」とのことだった。

「栄養失調」はよく聞くが、「栄養不良」とは一体何か。これは、「栄養バランスが偏っている」ということを意味する。朝はカップラーメン、昼はマクドナルド(含む冷凍)、夜は吉野家という生活を毎日続けていたため、圧倒的に野菜が足りなくなってしまったのである。それにより全身にブツブツができてしまったのだ。そして、インキンについては、風呂に1週間に1回くらいしか入らないため、不潔な生活によってなってしまったのだと医師からは伝えられた。

『日経エンタテインメント!』、そして『セブン』の仕事をライター初心者がやっていただけに、本当に当時は時間がなかったのだ。だからこそのファストフード・コンビニメシの連続だったのだが、確実にこの頃は体調をおかしくしていた。

この頃は、人に会う度に「おっ、お前! うつすんじゃねぇ! あっち行け、シッシッ!」と虐げられる日々を送っていた。せっかく様々な場所から仕事をもらえる状態になったというのに、全身のブツブツのせいで人からは避けられ、さらには部屋の掃除を徹底的にせざるをえなくなり、仕事をするどころではなくなっていった。

さらに、通院している間、インキン治療のため毎度美人の年増看護師美女からチンコを触られるのである。その彼女は、当時私が大好きだった全日空のスチュワーデスソックリだった。全日空の彼女は自分よりも9歳年上で、伊藤かずえ似のミカさんといったが、彼女に連絡をしようとするもなかなか電話に出てもらえず、私は毎度ため息をつくばかりであった。

とはいっても、「今日は国際線のフライトだから出られないんだな。別にオレは嫌われているワケじゃない…」などと強引に自分を納得させていたのだが、2~3ヶ月に1回、会社を辞めてからは1回しか会っていないだけに特に私に好意を持っていたわけではなかったのだろう。

そんな中、病院の看護師を見るたびにミカさんのことを思い出して治療を受けていたのだが、チンコを毎回触れることについては、実に恥ずかしい思いをしていた。

スチュワーデス・ミカさんに抱いた淡い恋心

ミカさんと、その友人スチュワーデスのヒロミさんからは色々なことを教わった。たとえば、ヒロミさんの家で3人で飲んだ時、ヒロミさんから「あのさぁ、淳一郎、あんた、今度私とミカをあんたの家に誘いなさいよ」と言われたことがある。これは1998年、恵比寿のマンションに住んでいた時の話だ。

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中川淳一郎

ライター、編集者、PRプランナーとして『NEWSポストセブン』などのニュースサイトの編集を手がける中川淳一郎さんのエッセイ連載! 日本のウェブ業界で、強烈な存在感を放つ中川淳一郎は、いかにして中川淳一郎になったのか。その生き様を赤裸々...もっと読む

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コメント

R_agna 中川さんと山本さんの文章が読めるケイクスは大好物です。 5年以上前 replyretweetfavorite

hirofus インキンの話だった→ 5年以上前 replyretweetfavorite

unkotaberuno 全身ジンマシンとインキンの話書いたぞ。それにしてもひどい生活だったな→ 5年以上前 replyretweetfavorite

sadaaki 全身ブツブツになったり、インキンになったりしても、まだモテる。中川さんおそるべしですよ。 5年以上前 replyretweetfavorite