神になった男
笑福亭鶴瓶は“神”になったことがある。
顔を白塗りにし、ピンクの頬紅、真っ赤な口紅を施し、額に「神」と大きく描いた鶴瓶の画像が話題を呼んだのだ。
もともと『きらきらアフロ』で鶴瓶が、その画像を待受画像にした途端、子供を授かった女の子がいるという話をしたことがきっかけだった。他にも、就職もうまくいき、いいことばかりが起きるようになった子や自分の学力よりも1ランク上の学校に合格した子もいたという。
そんな噂はあのダウンタウンの松本人志の耳にも届き、早速その画像をダウンロードしたという。
松本がその話を『人志松本のすべらない話』ですると、「鶴瓶の神画像を待ち受け画面にすると幸福が訪れる」という都市伝説は爆発的に広がっていった。
こうした話は、「金運アップ」になるとされている全身&背景も黄色の神々しい美輪明宏の画像が代表的だが、鶴瓶のその画像もまた、別の方向でなんだか縁起良さそうで神々しい。
贈り物の値段すらオモロい
なにもここでスピリチュアルな話をしたいわけではない。
鶴瓶は女優・二階堂ふみとの対談でこの画像で前向きになれたという人のエピソードを紹介し、こう話をしている。
「でもこれは単なるきっかけやと。そう思える心が大事なんやと思うよ。気持ちの余裕やんか。物事はとらえ方によって全然変わる。腹立てるのとおもしろいのと、どっちがええか言うたらおもしろいほうがええのよね」※1
ロケ先で知り合い、寄席に招待した人が、そのお礼にと楽屋に大事そうに陶器を持ってきたという。「これ持って帰ってください」と。
打ち上げの席でADがその陶器についている値札を見つけて「うわー!」と叫び声を上げた。
「いくらだと思います?」
その場にいた者たちは口々にその陶器の値段を予想していった。3~5万ではないか。いや、20万くらいはするんじゃないか。わざわざ楽屋まで大事そうに持ってきたものだ。高名な職人の手によるものかもしれない。
そんな推論が出尽くしたところでADは正解を発表した。
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