バブル期のブームを反映するファンシー絵みやげたち

バブル期の日本には「ファンシー」があふれていた……。当時観光地やスキー場などで大量に販売されていた、ある種の独特なお土産たち。それらを「ファンシー絵みやげ」と命名して保護活動に勤しむ山下メロが、ダサかわいいアイテム群の魅力と文化的意義を解説。今回はファンシー絵みやげと同時代のブームとなった動物たちとの関係性に迫ります。

なぜキツネがキャラクターになったのか

料理本やレシピサイトで「きつね色になるまで○○」という言葉をよく目にします。みなさんは「きつね色」と言われてどんな色を思い浮かべますか?

「きつね色」に共通認識がないと、料理の仕上がりがまちまちになってしまいますが、キツネの色について曖昧な人が多いのではないでしょうか。

80年代に日本全国の観光地に溢れていた、かわいいイラスト入りのおみやげである「ファンシー絵みやげ」を私は研究していますが、その中で一番多いキャラクターがそのキツネなのです。


このようにざっと集めた中でもキツネのアイテムは多く、目を引きます。

現代では自然のキツネを見る機会も激減し、「きつね色」が分からなくなるのも無理はありません。キツネの体毛は赤褐色なのですが、いつの間にかキツネのイラストで体毛が黄色く描かれることが多くなりました。自然のキツネは見ない、稲荷神社のキツネは白、西洋の童話のキツネは銀、そして一番馴染みが深いのが黄色いキツネのイラスト。これでは「きつね色」が分からなくなるのも無理はありませんね。

北海道は北見市瑠辺蘂・温根湯温泉にあるキタキツネ牧場で撮影したキタキツネ。
噛まれたり追いかけられたりしたら嫌なのでかなり遠くから撮影しました。

黄色で描く技法の発明から、キツネは鮮やかでキャッチ―な存在となり、「キツネ憑き」「人を化かす」などのネガティブイメージが払拭されたのではないでしょうか。

キタキツネがキャラクター化された背景

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ファンシー絵みやげの世界

山下メロ

80年代~90年代初頭。バブル期の日本には「ファンシー」があふれていた…。当時観光地やスキー場などで大量に販売されていた「目と眉毛が離れたかわいいイラスト」「派手なデザイン」「ローマ字表記の日本語」などの特徴を持つ、独特なお土産たち。...もっと読む

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inchorin 80年代、子供たちはローカルUMAが大好きでした。 3年以上前 replyretweetfavorite

inchorin cakesの連載 第4回が公開されています。今回は、かわいい動物からエリマキトカゲ、さらにネッシーや人面魚などUMA話にまで繋がる 3年以上前 replyretweetfavorite