宗教上の理由かというぐらい、無頓着ブスは日焼け止めを塗らない
真夏である。みんな戦っているか? 紫外線と。
古来より、日本の女の一生は、〝毛〟と〝日焼け〟との戦いで終わるといわれている。
この季節になると、アームカバーに、溶接でもするのかというような顔全体を覆うサンバイザー、首にタオルを巻いた「おっ、これからボス戦ですか?」というような出で立ちで闊歩する淑女をよく見かける。このように、紫外線と戦うには、これくらいの重装備が必要なのだ。
しかも、そういう日焼け対策をしているのは若い女だけというわけではない。やはり日焼けとの戦いは一生続くのである。
だが、「無頓着ブス」というのは、日光と戦わないことに定評がある。多くの女が紫外線にあらゆる武器を持って立ち向かう中、生粋の非暴力服従主義、殴られるがままのガンジーなのだ。
大体「無頓着ブス」は、化粧もしない。化粧というものは、基本的に肌に悪いものとされている。化粧を落とさず寝るのは、顔にウンコを塗って寝るに等しいとさえ言われている。 逆に言えば、顔にウンコを塗れば化粧をしたと言える気がしてきたが、その逆説は今度検証するとして、とにかく、しない方が肌にはいいとされている。
では、年中すっぴんの無頓着ブスの肌は綺麗なのではないかというと、そんなことはない。むしろ、毎日ウンコを塗って寝たかのような顔をしている。何故かというと、化粧もしないが、スキンケアもしないからだ。
そして、宗教上の理由かというぐらい、無頓着ブスは日焼け止めを塗らない。
日焼け止めを塗らない理由は、もちろん「面倒くさい」だが、そもそもブスは紫外線というものの存在を信じていない可能性がある。前に「ブスは傘をささない」と書いたが、目に見える雨でさえ避けないブスが、目に見えない紫外線を避けるはずがないのだ。
ブスはこんにゃくを10キロ食うより、バター1キロ食う方がヘルシーと思っている
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