吉田沙保里の本当の「すごさ」とはなにか?

「人間の本当の限界」について突き詰めた為末大さんの連載。今回のテーマは、「無知」についてです。多くの人は、知らないことは恥だと感じ、ついつい知っているものとして情報を処理してしまいがちです。しかし、そこに大きな落とし穴があります。メダルラッシュに湧く、オリンピックにも通じるエピソード。話題の新刊 『限界の正体-自分の小さな檻から抜け出す法』より、限界の檻を脱出するヒントを明かします。

「理想の走り」のカン違い

僕は理想の走りとは足を効率よく動かすことだとずっと思ってきました。

それさえできれば、上半身は勝手についてくると。

ところが、アメリカでトレーニングをしているときに、両足が義足のパラリンピック選手たちが、とても大きく腕を振って走っているのを見て、ふと疑問が浮かんだのです。

もしかしたら上半身をもっと大きく使うことで、地面に力を加えるサポートができるのではないか。

実際に試してみると、最初は違和感があるのですが、なじむと体が前に進む感じがします。自分が正しいと信じていた走り方が、必ずしも正解ではなかったことに思い至りました。上半身とともに全身を使った走りこそが、究極の走り方であることを学んだとき、僕はもう引退を考える時期に差し掛かっていました。

ソクラテスが言いたかったこと

何かを極めるほど、人は対象について「わかったつもり」になりやすいものです。

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この連載について

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限界の正体ー自分の見えない檻から抜け出す法

為末大

400mハードルの日本記録保持者で、3度のオリンピックに出場した為末大さんの新境地。人間にとって、才能とはなにか。限界とはなにか。人間の心について学び、アスリートの成功と挫折を見るなかでたどりついた考えとは?? 長い間、人間の限界と呼...もっと読む

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suguruko ”わからないから、探り、疑い、たしかめようとします。探り、疑い、たしかめるから変化し、変化をするから勝ち続けることができるのです。 ” 約2年前 replyretweetfavorite

wash203 「常に、わからないと自覚している。わからないから、探り、疑い、たしかめようとします。探り、疑い、たしかめるから変化し、変化をするから勝ち続けることができるのです。」 約2年前 replyretweetfavorite

sizukanarudon 為末大@daijapan https://t.co/k6cxqt80NX 常に、わからないと自覚している。 わからないから、探り、疑い、たしかめようとする。 探り、疑い、たしかめるから変化し、変化をするから勝ち続けることができる。 約2年前 replyretweetfavorite

k1h 「自分は間違っているかもしれない」 「まだ何もわかっていないかもしれない」 https://t.co/APYzygTv4Z 約2年前 replyretweetfavorite