鶴瓶のスケベ学

嫌いな人がいない人間なんているか? いる、それが鶴瓶だ。

鶴瓶さんは、嫌いな人がいないと言います。人にスケベな生き方の根底にある、性善説を超えた「性可愛説」とはどんなものなのでしょうか。
芸歴40年を超える大御所芸人、笑福亭鶴瓶。還暦を過ぎた今も、若手にツッコまれ、イジられ、“笑われ”続けています。そんな鶴瓶さんの過剰なまでに「スケベ」な生き様へ迫る、てれびのスキマさん評伝コラムです。

「嫌いな人います?」SMAP・中居正広にそう問われ、笑福亭鶴瓶は断言した。

「いないんや。みんな好きやねん」※1

同じことを嵐の二宮和也に訊かれた時も、同じように「いないいない」と返している。
「いままででだよ?」とさらに二宮が追求すると鶴瓶は改めて少し思い返して答えた。

「いないなぁ。嫌いとかいうのは、やっぱ好きやから嫌いなんやろ、たぶん。なんか気になるから嫌いになってしまうねんけど、やっぱり好きなんやろ、それは」※2

鶴瓶が、「人」に対して常にスケベに接していけるのは、こうした思考があるからだろう。

トラブルに自ら首を突っ込む男、それが鶴瓶。

「鶴瓶さんがスゴいと思うのはさ、災いの方に向かっていくじゃないですか」

糸井重里は鶴瓶のスゴさをこのように語る。それに対し、鶴瓶も「そうやろね。意識なく入っていくよね」と同意する。

こんなことがあったという。
自身が主催しているライブ「無学の会」の開演が迫っている時だった。
鶴瓶が会場である「無学」に向かう途中、車から降りると、若い男がパジャマ姿の女性を引きずり回していた。

ただの痴話喧嘩なのか、暴行事件なのか、何が起こっているか分からない。女性が悲鳴を上げているが、周囲の人たちは遠巻きに見ているだけで誰も助けようとしない。

鶴瓶はその人垣をかき分けて中に入っていくと、2人を引き離し、男に事情を聞き出し始めた。

普通、芸能人だと、躊躇しがちだ。どんな因縁をつけられて、トラブルに発展するかわからない。しかも、ライブの開始時間は迫っている。それでも、鶴瓶は放っておくことができない。

「しないで見過ごしてししまうことの方が疲れる」※3

面倒なことに首を突っ込んでしまう“癖”があるのだ。


ある時などは、「じつは私、妊娠してます」と相談してきたファンがいる。

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笑福亭鶴瓶論 (新潮新書)

戸部田誠(てれびのスキマ)
新潮社
2017-08-10

この連載について

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鶴瓶のスケベ学

てれびのスキマ(戸部田誠)

芸歴40年を超える大御所芸人、笑福亭鶴瓶。還暦を過ぎた今も、若手にツッコまれ、イジられ、“笑われ”続けています。しかし、落語家なのにアフロヘアでデビュー、吉本と松竹の共演NGを破った明石家さんまさんとの交流、抗議を込めて生放送で股間を...もっと読む

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コメント

matsu0aiga まさに痴愚神礼讃 2年以上前 replyretweetfavorite

oiranonoriko https://t.co/PGRKxEaj6j 2年以上前 replyretweetfavorite

fujikokoni メモった|「ネアカ元気でへこたれず」という言葉がある。鶴瓶の好きな言葉だ。 「やっぱり明るい気持ちでないと。暗いものって、へこたれてしまうんです」と言う。https://t.co/U1q8oCAmTH 2年以上前 replyretweetfavorite

chokoimo2 |てれびのスキマ(戸部田誠) @u5u |鶴瓶のスケベ学 素敵です https://t.co/4EzDHTRGgF 2年以上前 replyretweetfavorite