【医師】
年収1000万円は超えても
盆や正月もなしの激務で疲弊
「小児科や産婦人科ばかり取り上げられるが、われわれのほうがもっと厳しい環境を強いられている」
東京都内のある民間病院に勤務する40代の医師はこう嘆く。
この医師の担当は呼吸器内科。肺がんや肺炎はもちろん、肺結核、気管支ぜんそく、そして寝ているときに突然呼吸が停止する睡眠時無呼吸症候群に至るまで、対象となる病気は幅広い。
たとえ、担当外の別の病気にかかっている患者であっても、途中で肺炎など呼吸器系の症状が出れば声がかかる。中でも高齢者は肺炎を併発するケースが多く、時間を問わず頻繁に呼び出される。
それでなくても勤務時間は長い。朝6時に自宅を出て、食事を取る暇もなく診察をこなし、帰宅できるのは日付が変わった翌日の午前1時。患者の容体が急変すれば泊まり込みなんてこともざらだ。
にもかかわらず、医師の数は極端に少ない。図2‐9をご覧いただけば明らかな通り、昨今、医師の少なさが叫ばれている小児科や産婦人科の比ではない。
「1人当たりの患者数は群を抜いており、土日はもちろん、盆や正月もほとんど休めない」(前出の医師)ハードさだ。
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