最終回】伊藤隆敏(東京大学大学院経済学研究科教授)インタビュー

日本ではこの15年間デフレが続いている。すべて日本銀行のせいだとはいえないが、長期的に見れば金融政策が物価に対して最も大きな影響力を持つことは確かだ。その点で日銀の責任は重い。

1973年一橋大学卒業。79年ハーバード大学経済学博士課程修了(Ph.D.)。一橋大学教授などを経て、2004年より現職。

 2006年と08年の数カ月を除いて、日本ではこの15年間デフレが続いている。すべて日本銀行のせいだとはいえないが、長期的に見れば金融政策が物価に対して最も大きな影響力を持つことは確かだ。その点で日銀の責任は重い。速水優元総裁の「よいデフレもある」などの発言は、問題の所在を認識していなかった例だ。また最近の日銀の、デフレは人口減少が引き起こしている、という主張は、「もう日銀はデフレ脱却を諦めてしまった」という“空気”をつくり出してしまった。

 白川方明総裁は伝統的な金融緩和の効果しか認めず、緩和で株高・円安になっても歓迎コメントを出すどころか、「おかしいなあ」という姿勢をにじませてきた。そこにバーナンキ・FRB議長との違いがあった。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

週刊ダイヤモンド

この連載について

初回を読む
日銀陥落【4】~“劇薬”アベノミクスが日銀にもたらしたもの

週刊ダイヤモンド

2%のインフレ目標を盛り込んだ政府・日本銀行の「共同声明」が、1月の金融政策決定会合で採択された。これまで拒否してきた目標を確約させられた、まさに日銀が陥落した瞬間。もしも日銀が安倍首相の要求をすべて呑んでいれば、この共同声明は「劇薬...もっと読む

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません