第13回】翁 邦雄(京都大学公共政策大学院教授)インタビュー&編集部コラム

「ゼロ金利制約下の金融政策は、単独での景気浮揚力が極めて小さくなることがある。主要中央銀行が置かれているのはまさにそういう状況だ」…日銀OBである翁邦雄・京都大学公共政策大学院教授に話を聞く。コラムでは、日本のデフレの原因について、「日銀はケチャップでも何でもいいから買え」というバーナンキFRB議長の印象的な発言を引用しながら解説する。

翁 邦雄(京都大学公共政策大学院教授)インタビュー
「ゼロ金利下の金融政策では
政府との『関係』が重要」

1974年東京大学卒業、日本銀行入行。80年シカゴ大学留学、83年同大学でPh.D取得、日本銀行復帰。2009年より現職。

 日本経済はデフレ脱却に向かいつつあるように見えるが、その足取りは重く、日本銀行に対する政財界からの批判は根強い。現在、政府は日銀に対して「大胆な金融緩和」を求めている一方で、「物価目標は共有してもらうが、手段は日銀に任せる」とも述べている。こうした政府の対応は、ゼロ金利制約下の中央銀行と連携する上で十分ではない。

 ゼロ金利制約下の金融政策は、単独での景気浮揚力が極めて小さくなることがある。主要中央銀行が置かれているのはまさにそういう状況だ。そうした中、平時には行わないリスク資産の購入など、日銀が損失を出しかねない“大胆な緩和”を進めることもあろう。通常ならば日銀は独立した中央銀行として損失にも責任を負うが、それは政府との連携の一環で生じ得る損失なのだから、「政府が損失を補填する」という方針を明確にしなければならない。

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日銀陥落【4】~“劇薬”アベノミクスが日銀にもたらしたもの

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2%のインフレ目標を盛り込んだ政府・日本銀行の「共同声明」が、1月の金融政策決定会合で採択された。これまで拒否してきた目標を確約させられた、まさに日銀が陥落した瞬間。もしも日銀が安倍首相の要求をすべて呑んでいれば、この共同声明は「劇薬...もっと読む

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