テレビプロデューサーという仕事柄、いままでさまざまな業界の方にお会いしてきました。それこそ学者や政治家、経営者、アーティスト、文化人など、職種は多岐に及びます。高学歴はもちろん、頭の良さが売りのお仕事の人にもたくさん会ってきました。
でも、「その中で誰が一番頭がいいですか?」と質問されたのなら、僕は間髪入れずにこう答えます。
「明石家さんまさんです!」
今回は、明石家さんまさんという人のすごさと、テレビのバラエティ界トップともいえる、明石家さんまさんの頭の使い方について。明石家さんまさんの知性こそが、「バラエティ化」(多様化)が進むこの世界で、これからみなに必要とされているということをお話したいと思います。
“一言多い”と“二言多い”の圧倒的な差
僕は昔から比較的“口が立つ”方でして、小学生のころ、よく妹とケンカになると、言い負かして泣かしていました。それを見た父が言ったものです。
「おまえはいつも一言多いな。二言多かったら落語家になれるのにな」
当時の僕には、一言多いと、二言多いの違いがまったくわかりませんでした。
しかし、それから20年近く経って、その「二言多い」という意味を、テレビ局に入ってから知ることになります。そう、明石家さんまさんと一緒に仕事をすることで、初めてソレがわかったのです。
そして、同時にこういうことを思いました。 cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
「頭がいい」って頭の回転が早いとか、そういうことじゃなくて、こういう風に頭を使える人のことなんだなと。