日本は、ブスにもババアにもキツい国である
今回のテーマは「ブスの老化」である。
言葉としては、「死体蹴り」くらい容赦のないもののように感じられるが、「老い」が「ブス」をさらに名状し難いものに変えてしまうかというと、必ずしもそうではない。
世間がブスに冷たいのは万国共通だと思うが、日本はババアにもキツい国であり、女は若ければ若いほうが良く、18歳を過ぎれば「女子」と言われなくなり、25歳を過ぎれば、AVで言うところの〝熟女棚〟に振り分けられる。
そして、加齢で悪くなるのは容貌だけではない。年をとるごとに、周りからの扱いはぞんざいになるし、「JKに突然、金属バットで殴られ腹部を刺された上に、財布もバッチリ盗られた」など、よほどわかりやすい事態でなければ、若い女への苦言はすべて「若さへの嫉妬」で片づけられてしまうなど、立場も悪くなる一方だ。
しかし、女は若いほうが良いと思っているのは男だけではない。女本人だって、まぁそう思っている。肉体的には、やはり若いに越したことはない。
ニュートンは、その昔、りんごが落ちるのを見て、万有引力を発見したというが、そんなものの存在は、多くの女たちが「全身の肉が下に向かう」という現象で、既に気づいていたはずである。ただ、それを言えば肉が上に向くのか、という話であり、女は理論などどうでもいいのだ。
そんな「ブス」に匹敵する滅びの呪文=「ババア」であるが、実はこの呪文、ブスには効きが悪い。ムスカ(『天空の城ラピュタ』に出てくる人物)も、「なんか今日、目がかすむな」程度のダメージである。
逆に美人には、よく効く。むしろ「目がー!」どころの騒ぎではない。「目・肩・腰がー!」と、アリ●ミンのCMみたいになってしまう。