3日連続でおきた黒人と警察官をめぐる悲劇的な事件

7月7日にアメリカのダラスで起きた警官射殺事件。その背景には白人警察官による黒人の一連の射殺事件がありました。このショッキングな事件に対してアメリカ国民はどのような反応を示しているのでしょうか。アメリカ在住の作家・渡辺由佳里さんが考えます。

3日連続で起きていた悲劇的な事件

7月4日はアメリカで最も重要な祝日の独立記念日だ。多くの人が前後1週間の休みを取り、家族や隣人を招いて裏庭でバーベキューをし、夜は花火を見に行く。

ところが、その独立記念日の翌日から3日連続でアメリカの黒人と警察官の対立を象徴するような悲劇的な事件が起こった。

最初の悲劇

封切りは5日のルイジアナ州バトンルージュの事件だ。

CNNによると、コンビニの駐車場でCDやDVDを売っていた37歳の黒人男性アルトン・スターリングに金をせびったホームレスの男性が警察に通報したのが発端だった。スターリングは、断ってもしつこく食い下がるホームレスの男性に銃を見せ、「俺にまとわりつくなと言っただろう(I told you to leave me alone)」と言ったという。

異なる2人の目撃者が異なる角度から録画したビデオでは、2人の白人の警官が抵抗していないスターリングを床に倒し、起き上がろうともがくかのようなスターリングに一人が馬乗りになり、もう一人が肩を抑えつけて抑制したかたちになる。
そのとき、傍観者の誰か(もしかすると通報した男性?)が「彼は拳銃を持っている(He’s got a gun)」と叫び、警察官は抵抗も身動きもしていないスターリングの胸を何度も拳銃で撃った。彼は右側のポケットに拳銃を入れていたが、武器を手にはしていなかった。スターリングは死亡した。

※射殺の瞬間が実況されています。閲覧にご注意ください。

その翌日に起きた悲劇

翌日6日には、ミネソタ州で車を運転していた黒人男性が白人警官に射殺された。

テールライトが切れているという理由で停車させられたフィランド・カスティーユは、警察官に合法的に拳銃を所持していることを伝え、命令にしたがって免許書を出そうとしたところを車の外から一方的に警官に何度も撃たれたという。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
アメリカはいつも夢見ている

渡辺由佳里

「アメリカンドリーム」という言葉、最近聞かなくなったと感じる人も多いのではないでしょうか。本連載では、アメリカ在住で幅広い分野で活動されている渡辺由佳里さんが、そんなアメリカンドリームが現在どんなかたちで実現しているのか、を始めとした...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

hamakihito 騒いでるのは差別主義の老害ということかな。 約1年前 replyretweetfavorite

Fourhouseorz 「バックラッシュを経験しながらも、前進はしている。」僕らもこのバックラッシュを乗り越えなければ。 約1年前 replyretweetfavorite

feilong 1件のコメント https://t.co/6aoZwpfj5n 約1年前 replyretweetfavorite

feilong 1件のコメント https://t.co/6aoZwpfj5n 約1年前 replyretweetfavorite