ブスコーデは、モテコーデ女より遥かに奇跡度が高い現象
今回のテーマは「量産型ブス」である。
聞いた瞬間、同じビジュアルのブスの大群が宇宙空間を縦横無尽に飛び回る姿が想像される。
が、もしそうだったら、1年戦争どころか1分で勝負がついてしまう。
少し前から「最近の若い女は量産型だ」と言われるようになった。
みんながみんな、流行りのモテコーデをするので、没個性的になり見分けがつかないというのだ。
しかし、こういった「量産型モテコーデ女」を笑う記事はよく見かけるが、その結論は「こういう女は逆にモテませんよ」とはなっていない。
例えば、スーパーに行き、大根が均一的に並んでいるのを見て「なんて没個性的なんだ買うのやめた」とはならず、「せっかくだから俺はこの隅に置いてある、女体の形に見えるエロ大根を買うぜ」ともならないのだ。
結局、人は没個性的だろうと、形がある程度整っているものを選ぶものであり、変に個性的な格好をするより、モテコーデをしている方が選ばれる確率は上がるのだ。
前のコラムで、「美人のバリエーションは少ないが、ブスは幅が広く全て一点ものである」と書いたので、量産型ブスというのは矛盾するように思えるが、それは生まれ持った顔(ギフト)の話であり、やはり「ブスがしがちなファッション」というものは存在するのだ。
しかし、ここで「モテふわ股ゆるコーデ女」と一緒にしてはいけないのは、モテコーデの女たちはファッション誌などに掲載されている「今年はこれがモテる」みたいな見本を見て同じような恰好をしているのだ。
だが、量産型ブスたちは、別に『小悪魔DOBUSU』とかを参考にして、同じようなブスコーデをしているわけではない。つまり、各々が自由にコーディネートした結果揃う、というモテコーデ女より遥かに奇跡度が高い現象なのである。
中には、手本を見てブスになっている「量産型ブス最弱のブス」もいる。
それが「モテコーデ失敗ブス」であり、4月によく見られる「デビューブス」の派生の量産型ブスである。
スピリチュアルブスはさらなる混迷を極めたブスである
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