「一般の方は驚かれたと思いますが」とか言う
っていうか、もう結論は出ているので先に述べると、井上公造を眼前にした時に覚える違和感は、一義的に「報告者」を意味する「リポーター」を名乗っているのに、自分はジャーナリスティックな日々を重ねている、とのアプローチを重ねてくるところにある。彼は、大きな芸能ニュースが発覚した後でスタジオに呼ばれると、多くの場面で「そういった情報は早い段階から耳に入っていた」「その手の噂が僕のところにも聞こえてきていた」などと言う。
たとえばSMAP分裂騒動の最中に、レギュラー出演している『おはよう朝日です』(ABCテレビ)で、井上公造はこう述べている。動画サイトで確認できたので正確に引用するが「一般の方は驚かれたと思いますが、僕らは去年の夏からこの話は聞いていたので、驚いたというより、表面化したことに驚いた」という。これはなかなか芸能ジャーナリズムを軽視している。この発言がよくできているのは、このように発言することで、あたかも自分は、スクープした週刊誌と同等かそれ以上に内部情報に精通しているとPRできる点にある。つまり、他人のふんどしで信頼を獲得していく。じゃんけんでグーを出した人に対して、「うんうん、グーを出すと思っていたよ」と指摘してくる感じ。じゃんけんに臨んだ後でそんなことを言われたら、大抵の人は「オマエ、ふざけんなよ」と突っかかるだろう。
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