SF MAGAZINE RADAR

SFセミナー2016レポート

SFセミナー、それは毎年GWに開かれるSFファンたちの集い。今年のセミナーでもジャンル内外から様々な方々が登壇し、熱のこもった企画が行われました。昨年に引き続き、当日の編集部レポートをcakesに掲載します。

■クロスメディアの作家たち
出演:三島浩司 大樹連司 吉上亮  聞き手:鈴木力

 1コマ目は「クロスメディアの作家たち」。昨今活発化している、アニメや特撮といった映像作品とSF小説とのコラボレーションについて作家自身から話を聞く企画だ。登壇したのは円谷プロと早川書房の公式コラボ企画《TSUBURAYA×HAYAKAWA UNIVERSE》より『ウルトラマンデュアル』を刊行した三島浩司氏、劇場アニメ『楽園追放』の後日譚『楽園残響』を上梓した大樹連司氏、アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』のノベライズシリーズ《PSYCHO-PASS GENESIS》を継続中の吉上亮氏。

 まずは執筆に至ったきっかけや苦労話がそれぞれの口から語られた。編集者から企画が持ち込まれたケースや自ら社長に企画書を持ち込んだケースなど、メディアミックスに携わった経緯はそれぞれ異なったものの、執筆にあたって共通したのは「原作を分析したうえで、いかに自らの作家性を足していくか」というテーマだった。

  それは三島氏にとっては『ダイナミックフィギュア』でも描かれた巨大化戦闘のリアリティや細部の制約へのこだわりであり、前島氏にとっては『ボンクラーズ・ドントクライ』などでも示された少しこじれた青春模様であり、吉上氏にとっては『パンツァークラウン フェイセズ』から連なる都市や官僚といった組織と個人との関係性であり—と、取り扱う作品を鏡写しに、それぞれの作家の個性が再確認されていく面白さのある企画だった。

 トーク終盤には小説と映像のメディアとしての比較もなされ、小説は簡単に内面描写ができるが映像だと難しいこと、逆に映像であればお色気とシリアスも両立可能だが小説ではそれが困難なことなど、それぞれの表現の強みと弱みそれぞれについて和やかに議論が行われた。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

SFマガジン

この連載について

初回を読む
SF MAGAZINE RADAR

SFマガジン

SFマガジン誌上の情報紹介コーナー「MAGAZINE RADAR」がネットへ出張。SFに関わるニュースを編集部がキャッチし、SF好きのあなたのための情報をお届けします。

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

zetial 「會川氏自身の小説や特撮との馴れ初めに話題が移り、(中略)中学一年生のときに特撮ライターの池田憲章氏が教育実習にやってきて国語の授業を受けたこと」←凄い話だなあ(笑) 約3年前 replyretweetfavorite

maniamariera を掲載しました! 毎年恒例、SFファンたちの集いをレポ―トします。 約3年前 replyretweetfavorite

nishi_ogi 最近吹っ切った笑顔が多い 約3年前 replyretweetfavorite