天然パーマで悩んだ青春時代
学生のころから、同級生とは違う自分の「天然パーマ」が嫌いでした。
通っていた田舎の山の上にある高校は、男子生徒には学帽なるものが義務づけられ、女子生徒は定期的に眉毛の太さやスカートの長さをチェックされる、堅苦しい校風でした。
そこでは、私のゴワゴワして波立った髪の毛が校則違反のパーマと勘違いされることもあって、うっとうしかったのを覚えています。コントロールできない暴れん坊の「剛毛天然パーマ」のせいで、「あー、中村さんってあの、いつも頭ボサボサの人ね」と言われ、私の残念なトレードマークになっていたのが青春の苦い思い出です。
そんな田舎っぺ娘も東京で働くようになってからは、夢の「縮毛矯正」に挑戦できるようになりました。しかし、実際やってみると案外手間もお金もかかり、続けるのが大変ですぐにあきらめてしまいました。
大人になっても、天然パーマとはうまく付き合えないままだった私が、人生ではじめてそれを気負わなくていいと思えたのは、ニューヨークを訪れたときのことです。
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