第12回】野口英世もびっくり!? 有名人認証ビジネスの跋扈—窪田順生(ジャーナリスト)

価格が高かったり、商品に疑問を感じたりする健康食品も多いが、あら不思議、一工夫するだけで一気に信用力が増す方法がある。そんな手法を巧みに使ったビジネスが跋扈(ばっこ)している。

 長野県の松木景子さん(仮名・68歳)が「アルツマイナー」なるサプリメントを購入したのは半年前のことだった。最近どうにも物忘れがひどいと知人に相談をしたら、「いい薬がある」と薦められた。

 記憶や学習力の低下を抑制できるというフェルラ酸や、ヨーロッパでは古くから物忘れや集中力低下などに悩む人に愛されているビンカマイナー抽出物などが主要成分だそうで60カプセルで定価9800円だった。

 1日2カプセルが目安ということなので1カ月分である。年金暮らしの身にはかなり高い出費だが、松木さんは広告に掲載されていたある人物の写真を目にして購入を決めた。

 「野口英世さんです。私たちの世代では小学校で必ず習う偉い先生ですからね。そこの医学研究所が薦めている商品なら大丈夫だろうと」

 確かに、この商品の箱には「米国財団法人 野口医学研究所 特定品質推奨品」などという文言が並んでいる(写真)。由緒正しそうな機関が“お墨付き”を与えたのならば、「効きそうだ」と思うのは人情だろう。事実、松木さんも「効いていると思います。最近頭もはっきりしている」と語っている。

野口英世の遺族とは関係のない財団が認定したサプリ。しかしお年寄りからは絶大な信頼が得られそうだ

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飲む前に読む 健康食品・サプリのウソホント【4】~消費者だましのテクニック

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参入障壁が低く、玉石混交の健康食品業界。売るためには、手段を選ばないメーカーも少なくない。売り方のカラクリを知って、賢く購入してほしい。※この連載は、2012年11月24日号に掲載された特集を再編集したものです。(c)Anna Mer...もっと読む

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