第11回】過激な宣伝文句があふれる広告に仕掛けられた巧妙な罠

毎日、少なくとも一度は新聞やテレビで目にする健康食品の広告。だが、そこには消費者に購入を促す巧妙な“罠”が仕掛けられている。価格の仕組みと併せて徹底解説する。

 大手広告代理店で健康食品を担当している営業マンは、声を潜めてこう語る。

 「今や、新聞やテレビといった大手メディアは、健康食品メーカーに足を向けて寝られないのではないか」

 それもあながち大げさな話ではない。新聞のページをめくれば毎日、健康食品の広告であふれている(写真)。

新聞にあふれる健康食品の広告。新聞社側のチェックが入っているものの、表現は過激だ

 以前であれば「掲載基準に引っかかった」(別の広告代理店幹部)滋養強壮効果がうたわれる「マカ」。それが今では「みなぎる活力」「強い男でいられる」などの文字がでかでかと躍っている。

 テレビになるとさらに顕著だ。コマーシャル(CM)はもちろん、深夜帯の通信販売の番組では、健康食品と美容・健康器具が主役の座を競っている。

 「広告の出稿量でいえば自動車、通信、ソーシャルゲームに次ぐ大きな存在」(同)にまで成長。市場は2005年にピークを迎えたとはいえ、いまだ2兆円規模を誇る。裾野が広い業界だけにDHCやファンケルといった大企業をはじめ、健康食品メーカーが大事なクライアントであることに変わりはないのだ。

 一方、メーカー側にとっても、新聞やテレビは欠かすことができないメディア。通販が中心のビジネスだから、広告をやめるという選択肢はない。

 それだけに「広告に対し、どれだけの注文があったかを測るレスポンス率には敏感。特にテレビでは、レスポンス率を秒単位で小数点以下第3~4位くらいまで細かく比較しており、少しでも悪ければすぐに打ち切って違うテレビ局に乗り換える」(同)というほどシビアで、新聞やテレビの営業担当者は日々、メーカー詣でにいそしんでいる。

 こうした広告宣伝費は、当然、商品の価格に盛り込まれている。

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飲む前に読む 健康食品・サプリのウソホント【4】~消費者だましのテクニック

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参入障壁が低く、玉石混交の健康食品業界。売るためには、手段を選ばないメーカーも少なくない。売り方のカラクリを知って、賢く購入してほしい。※この連載は、2012年11月24日号に掲載された特集を再編集したものです。(c)Anna Mer...もっと読む

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