JR路線図もカーナビも、“単細胞と同じくらい”には賢い

ケトルVol.10は、「学者」特集!
コラムコーナーでは、「目のつけ所がスゴい!」研究の数々ご紹介。第6回は、同特集でインタビューにご登場いただいたサイエンス作家・竹内薫さんご推薦、中垣俊之さんの研究に迫ります。

単細胞は“天才”なんです

人間の体を構成する細胞は約60兆個。アーモンド一粒くらいの範囲に、何と10億個もつまっています。

しかし世界には、細胞がたった1個しかない、「単細胞生物」という生き物がいます。しかも、“単細胞なのに天才”なんだとか!

はこだて未来大学(※取材当時。2013年10月より北海道大学電子科学研究所に所属)の中垣俊之教授が説明します。

「私の研究大将は『粘菌(アメーバ)』という単細胞生物。見た目はマヨネーズを薄く伸ばした感じで、今の季節なら、枯れ葉が積もっているところなどで見つかります。細菌などを食べて生きる単純な生物ですが、人類のはるか以前から地球上に存在している。ですから、彼らにも何らかの生き延びる知恵や工夫があるのではと考えたんです」

中垣さんは粘菌の“知性”を発見するために、入り口と出口の2カ所にエサを置いた迷路を用意しました。

そこに粘菌を置くと、エサ同士を結ぶ1本の管を作って食べ始めたそうです。しかも、その管は迷路を最短距離で通るもの。単細胞には迷路を解く“知性”があったんです。

ですが、粘菌のスゴさはこれだけじゃありません。

「エサが複数ある場合、粘菌は栄養を運ぶ管が切れたときの保険として迂回路を用意しておくという特徴があります。その発想は、鉄道路線のシステムと似ているんです」

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「最高に無駄の詰まった雑誌」がコンセプトの、雑誌『ケトル』。その毎号の特集をcakesで配信していきます。第10弾のテーマは「学者が大好き!」。「なんで?」子供のころ思ったあの気持ちをずっと持ち続ける人たちがいるーー。彼らの日常にとこ...もっと読む

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