お知らせ
「ワイングラスのむこう側」がついに書籍化されました!
cakesでも大人気の連載がついに書籍化。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。林さんだけが知っているここだけの話。バーテンダーとして20年以上カウンターに立ち続けてきたから知っている、恋愛作法のエトセトラがこの一冊に! ぜひ本連載とあわせてお読みください!
高い金額を値下げするビジネスのテクニック
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
男性のみなさん。女性を落とそうと思うとき、まずは「お食事」で、その後は「手をつなぐ」。そして「キス」、そしたらまあ「いろんな触ったりとか色々」あって、そして「今日、朝まで一緒にいようか」とか「俺のうちに来ない?」とかそんなことをそんな順番でやっていると思います。そういう話を先日カウンターで話していたら、ある悪い男性が「林さん、これビジネスでは常識なんですけど、『高い金額を言ってその後安くする』っていう交渉の仕方があるのはしっていますか?」と切り出しました。
わかりやすいところだとテレビショッピングでありますよね。まず最初にこのジューサーがいかに便利で高性能なのかを解説します。そして、その解説が終わったあたりで、「そしてこのジューサーが10万円です」って宣言します。視聴者である僕たちは「そうかあ。10万円かあ。まあそのくらいはするよなあ。高いな」って思いながらちょっと悩みます。
そしてテレビの中のタレントが「今回はそれにこの3万円相当の特別洗浄器具をつけます」って言います。僕らは「お」とか思ってちょっと身を乗り出します。そこでさらに「そして今回はこのテレビをごらんのみなさまだけの特別価格で7万円! 7万円です!」って宣言するんです。これで転ぶんです。
これを使った「口説く方法」というのがあるようなんです。まず食事に行きますよね。それでお酒が入ってきて会話も盛り上がってきます。そしたらもう突然、今日はセックスをしようということを伝えてしまうそうなんです。もちろんそんなあからさまに「セックスしよう」なんて言わないですよ。もっと柔らかく遠回しに伝えます。こんな感じで。
「なんかさあ。俺ら二人すごく良い感じじゃない?」とか「なんか今日、エリちゃん(仮)、このまま盛り上がって終電とか逃してしまいそうじゃない?」とか「今日なんかこの二人、このままどっか泊まったりしそうじゃない?」とかって言うらしいんです。
ちなみにここで彼女が「え、私全然そんなつもりないからね」って感じでおもいっきり引かれたら、もうしばらくはそれについては言わない方が良いそうです。「今回は無理だったなあ」とあきらめた方が良いそうです。でも、「も~。何それ~」とか「も~、みんなにそんなこと言ってるんでしょ」とか「え~、ないない(笑)」とかって感じだと、これは脈ありだそうです。
で、彼女の頭の中では「ええ!? 私、今日この人とセックスすることになるの? え? マジ? ちょっと展開が早すぎないかなあ。これ遊ばれてそれで終わりってパターンじゃないかなあ。ええ!? そんな勢いでしてしまうってアリなのかなあ」って考え始めるそうなんです。
引っ張り過ぎないのがコツ
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。
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