■たまには見るよ社会派ドラマ
『スポットライト 世紀のスクープ』を見てきました。久しぶりに人が死なない映画を見ました。セクシーショットも殴り合いも流血もありません。実際にあったカトリック系の神父による幼児に対する性的スキャンダルをボストンの新聞社がスクープした内幕を描く社会派ドラマです。僕だってたまにはこういうの見るのです。
性と暴力を禁じ手にしている作品はたまに見ます。間の持たせ方の参考になるからです。メリハリの付け方で言えば最もコストパフォーマンスの悪いやり方をどう消化しているのか気になります。(まあそもそもの動機は「舞台がボストンだったから」でもあるんですが。僕が今ハマってるゲームの舞台がボストンなので。見ておきたかった。でも屋外シーンが多かったからそっちの興味は満たせませんでしたが、作品は良かったです)
殴ったり殺したりで物事に対処するの楽ですけどファンタジー入っちゃいますからね。今回だって教会スキャンダルを探ろうとする新聞社の記者にバチカン第十三課みたいなのが殺しに来てアンタッチャブルみたいな展開にも出来たんでしょうけど、してない。それやると違うものになっちゃうから。
4月15日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開 配給:ロングライド
■証拠隠滅も調査も、法の上で
教会側の証拠隠滅も、それに対する調査も全部、法の上で行われる。これで二時間ちょっとドラマ含みつつ持たせてるんですからかなりの演出技術ですよね。恋愛要素すらない。ただひたすら足で情報集めて、無数の資料から探り出す地味な作業が続くんですが、退屈はしません。退屈させないのがすごい。