お知らせ
「ワイングラスのむこう側」がついに書籍化されました!
cakesでも大人気の連載がついに書籍化。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。林さんだけが知っているここだけの話。バーテンダーとして20年以上カウンターに立ち続けてきたから知っている、恋愛作法のエトセトラがこの一冊に! ぜひ本連載とあわせてお読みください!
男女の性はグラデーションでできている
いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。
先日、「男女に友情はない」とこちらで書いたところ、たくさんの反響がありました。もちろんあれは僕の意見でして、みなさんそれぞれ色んな意見があると思います。
そしてほとんどの男性が「男女に友情はない」と同意してくれるのですが、僕の友人で一人、「全然、女性を性的な対象として見なくても、普通に食事にいったりするし、普通に友人だと感じている女性はたくさんいる」と言った男性がいました。
オラシオさんというライターの方なのですが、彼、実は思春期にエロ本を見ようとは思わなかったそうですし、大人になってからも今でもAVは観ないそうなんです。さらに「自分は女性とはお付き合いすることはないだろうなあ」と思っていたのだけど、すごく良い出会いがあって、今の彼女と事実婚状態なのだそうです。もちろん、女性経験は彼女一人だけです。
そしてオラシオさん、見た目はちょっとゴツい中年男性なのですが、とにかく考え方や発想が女性っぽいんです。
常々思うのですが、性別って、男、女、とはっきりと2種類に分かれるわけではなくて、その間をグラデーションで、限りなく女に近い男とか、すごく女っぽい女とか本当に色んなタイプの性がいると思います。
例えば「ヒエラルキーの上の方に行きたい」という「男性に特有の欲望」ってありますよね。これ、女性でもそういう人っていますし、男性で「俺、そういうのには興味ないんだよね」っていう人もいます。本当に「性別」って一概には言えないんですよね。人それぞれ色んな「性別」があるといってもいいような気がします。
さて、とある調査によると、ゲイの男性は複数の男性とセックスをする傾向があるらしくて、レズビアンの女性は一人だけの女性とセックスをする傾向があるそうなんです。同じように、男性って複数の女性とセックスをしたがるけど、女性ってたった一人の男性とセックスをしがちですよね。でも当然のように、「たくさんの男性とセックスをする女性」もいるし、「たった一人の女性としかセックスをしない男性」もいるわけです。