Q.金丸産業の課長クラスが集う秘密のサロン「哀中」とは一体なに?

「元気の出る料理を食べる哀愁の中年の会」、それは長期連載を誇るクッキングパパのなかでも23年という長い歴史を持つ、誉れ高い秘密のサロンである。「精力の減退」というきわめてプライベートな普通なら職場では言う必要もなければ、なるべくなら誰にも知られたくないようなことをみんなで共有して明るく解決しよう! なんて……。クッキングパパの世界の開放的な明るさと80年代のギラギラ感があり、ほのぼのしたクッキングパパでは異彩を放っている。そんな哀中会の歴史をふりかえってみよう。

A.クッキングパパも所属し、夜な夜な男たちが集い、秘密の会合が行われる—「元気の出る料理を食べる哀愁の中年の会」略して「哀中」の秘密の目的、それは精力増進!?

「元気の出る料理を食べる哀愁の中年の会」、それは長期連載を誇るクッキングパパのなかでも23年という長い歴史を持つ、誉れ高い秘密のサロンである。 「哀中」は、当時営業2課の主任であった荒岩の上司・大平課長のある悩みから始まる。大平課長はある夜の接待中、お得意様である見るからにテストステロン過多なお偉いさんに性豪ぶりをみせつけられ、元気をなくしてしまう。


○30巻 cook.299 P117 もう見るからに「性豪」©うえやまとち/講談社

この当時1992年にはまだそういう言葉はなかったが、大平課長はいまでいうED気味であった。大平課長のこの表情。先ほど登場した性豪のお偉いさんのすけべ顔と較べると、まさに「哀愁」そのもの。


○30巻 cook.299 P118 「これがクッキングパパの性表現の限界」といわんばかりのニュアンスオンリーの「ナニがナニ」会話©うえやまとち/講談社

そんな大平課長の悩みを解消しようと、金丸産業の最近「ナニがナニ」な課長クラスの40~50代メンバーを集めて結成されたのがこの「元気の出る料理を食べる哀愁の中年の会」なのだ。

「精力の減退」というきわめてプライベートな普通なら職場では言う必要もなければ、なるべくなら誰にも知られたくないようなことをみんなで共有して明るく解決しよう! なんて、イカれている……。もとい、クッキングパパの世界ならではの開放的な明るさを感じる。なにせ当時は1992年、日本にバイアグラが入ってくる、はるか前の話。荒岩は昔ながらのスタミナ食である「とろろ(自然薯)」を使った料理のナチュラルパワーで哀愁の中年たちを元気づけている。

いつもクールな荒岩のナニがナニに…… 精力アップに向けて我を失う「哀中」メンバー!

「とろろ」は確かに消化のよいヘルシー食品だけれど「とろろで精力増進」なんて迷信みたいなものでしょ……と半笑いで読んでしまうが、とろろのパワーは効果てきめん。メンバーの何人かはその後、風俗店に言ったことがほのめかされているし、大平課長も「今夜こそ妻を抱く」と決意したような晴れやかな顔で帰宅している。

すごいな、とろろ。


○30巻 cook.299 P130 妻を抱く者、妻以外を抱く者……©うえやまとち/講談社

「哀中」結成のこの回は男性ホルモンがムンムンとしていて、家庭的でほのぼのしたクッキングパパでは異彩を放っている。

80~90年代のバブルを生き抜いた中年男性のギラギラ感がなんとも胃もたれする回なのだ。

その後も「哀中」は18歳年下の若妻を伴侶に持つ中山総務部長をメンバーに迎え、「ほんのちょっとでいい、若さが欲しい……(性的な意味で)」という彼の切実な願いを叶えるべくスッポンを食べたりして精力の回復に余念がない。いつもは涼しい顔の荒岩も食べたあとにはややナニがナニだったようだ。私個人としては、中年男性の下半身事情なんてホントにどうでもいい……!! と思ってしまうが、男性にとっては一大事なのだろうし、まあいいか……荒岩が幸せならそれで……。


○61巻 cook.597 P56 お、おぅ……©うえやまとち/講談社

あるとき「哀中」メンバーで荒岩の部下・梅田の家庭菜園でそら豆の収穫をしたときは、梅田の妻•ユミちゃんの前でセクハラ寸前なリアクションをとっている。そら豆が生えているのを見て屹立した男根を連想するとは……。


○83巻 cook.803 P32~33 よし、そら豆とユミちゃんに謝れ©うえやまとち/講談社

そんなに男根っぽいかな……?

みんな回春やら性欲を高めるために躍起になるあまり軽く強迫観念にとらわれていないか。ちょっと心配だ。

あんなに躍起になっていたのに…… 性への執着を捨て、心の充実•安らぎを求め始めたのか、「哀中」!

このように、初期は「回春!」「青春を取り戻せ!」と鼻息の荒かった「哀中」に、ときの流れとともに変化が起きる。メンバーも50代中心になり、大平課長に至っては60歳を迎えて定年して、そば屋の店主をやっている。みんな歳をとり、仕事でも大変な局面を迎えることも多く、体力の衰えも加速してくる。


○90巻 cook.868 P71 寄る年波©うえやまとち/講談社

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クッキングパパの謎

澁谷玲子

開始から30週年を迎えた『週刊モーニング』の人気連載『クッキングパパ』。ガッチリとした体型としゃくれたアゴがトレードマークの無骨な九州男児・荒岩一味が織りなす、身近な素材を作って作った絶品料理の数々に、ヨダレを垂らしながら読んだ読者も...もっと読む

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コメント

0takesn 読み返したい…と思って「クッキングパ● ナニ」で検索したらヒットした…。やっぱ有名なんだね… https://t.co/KFFt1s3vMX 9ヶ月前 replyretweetfavorite

marie_nova7 ソーセージとかじゃなくて空豆に勃起した男根を感じる 3年以上前 replyretweetfavorite

meli_kets ワシも参加したい☆ → 3年以上前 replyretweetfavorite

Singulith >金丸産業の課長クラスが集う秘密のサロン「哀中」とは一体なに?  クッキングパパの謎  https://t.co/7GkY5RQDE5 3年以上前 replyretweetfavorite