毎年のように、聞いたことのない新しい成分がブームとなり、はやり廃りの多い健康食品業界だが、何十年にもわたるロングラン商品も存在する。
青汁やクロレラ、プロポリス、ローヤルゼリーなどは、そんなロングラン商品。ケンコーコムがまとめた、2012年上半期の健康食品の売れ筋ナンバーワンはヤクルトヘルスフーズの「青汁のめぐり」だ。
古くからあるロングラン商品の青汁。比較的安全だが、過剰摂取には気を付けたい
これらの商品の特徴は、食品を丸ごと錠剤や粉末に加工したものであること。特定の成分を前面に押し出すのではなく、食品そのものに栄養分が多く含まれており、さまざまな健康増強効果があるということを売りにしているのだ。
プロポリスやローヤルゼリーは、比較的実験データがたくさんある。ローヤルゼリーは循環器系で、プロポリスは皮膚炎や感染症などで有用性が示唆されているケースも存在する。クロレラは、循環器系の改善や、免疫向上のデータがある。しかし、必ずすべての人に効くと断言できるほどのものはないようだ。
青汁は特定の効果というより、野菜不足を補う目的での飲用が多いようだ。
いずれの商品も長い間親しまれ、飲み方を間違わなければ安全性には問題がないとされているが、アレルギーの場合、話は別だ。ローヤルゼリーを服用したオーストラリアの少女の死亡事例もある。
どんな食品でもアレルギーがあれば最悪の場合は死に至る。健康食品も同様なのだ。
そこさえ注意しておけば、食品をそのまま製品にした健康食品は、気軽に取れる商品だろう。ただし、錠剤はついつい飲み過ぎてしまうから、大量摂取には注意するべきだ。