第9回】成分・製品別 常識のウソホント(4)【人気機能食品・後編】

人気機能食品の“ウソホント”に迫る。後編では、近年マスコミでももてはやされているヒアルロン酸、大豆レシチン、酵素の働きを助ける補酵素として知られるコエンザイムQ10、そしてホルモン系サプリメントを取り上げる。

ヒアルロン酸

 ヒアルロン酸はムコ多糖類の一種で、人体の皮膚や関節の滑液、臓器などさまざまな部位に存在する物質だ。

 年を取ると体内から減少するため、健康食品で摂取しようと考えるニーズがある。

 最も効果が期待されているのは二つ。グルコサミンとコンドロイチン硫酸のパートで説明した関節炎と、皮膚の若返りだ。

 関節炎については前述した通り、滑液の主成分がヒアルロン酸だ。

 ただし、分子量が大きく、口から飲んでもほとんど吸収しないため、多くの健康食品には、グルコサミンや、低分子化したヒアルロン酸が配合されている。低分子化することで、吸収効率を上げようという作戦だ。

 二つを抱き合わせた商品もたくさん販売されているが、経口摂取で関節炎に効果があるかどうかは、断言できるほどのデータがないのが実情だ。

 医療の現場では、ヒアルロン酸を直接、関節に注射する治療が行われている。しかしこれも、効果にばらつきがあり、効いたとは言えないケースもあるという。また、目の外傷や網膜剥離に対しても、ヒアルロン酸の眼内投与という治療法がある。

 いずれにしても、患部への直接投与が行われているところがポイントで、単純な経口摂取では劇的な効果は望めないだろう。

 もう一つの皮膚の若返りについては、ヒアルロン酸の保水作用への期待からきている。

 肌の細胞の隙間にはヒアルロン酸が蓄えられており、ここで水分を保持し、細胞を守っている。実際、年齢別に見てみると、赤ちゃんの肌が最もヒアルロン酸を多く含んでおり、年とともに減少していく。

 しかし残念ながら、ヒアルロン酸を経口摂取しても、肌の水分量や状態に変わりはなかったという実験結果もあるなど、大した効果は期待できそうにない。

 化粧品として直接、肌につける商品も数多く販売されているが、これも表面がしっとりするだけで、本当に肌の奥まで届いて水分量増加に役立っているかどうかはわからない。

 美容整形外科ではヒアルロン酸注入という施術が行われている。これは水分量増加というよりは、しわを浅くしたり、加齢によってしぼんだ肌にハリを与えたりボリュームを増すことを目的とした施術だ。

 経口、注射ともに大きな副作用は今のところ報告されていない。

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飲む前に読む 健康食品・サプリのウソホント【3】~あの人気商品の効能はいかに?

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国がお墨付きを与えるトクホから、中高年に人気のコンドロイチン硫酸まで──。健康食品の中身や効能は千差万別だ。人気商品の最新情報と、肝心の効き目の有無をお届けしよう。※この連載は、2012年11月24日号に掲載された特集を再編集したもの...もっと読む

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