ディスは劣等感の裏返し!ケチ付け病【前編】

バリキャリOLの藍田さんは、彼氏に振られてから酒がやめられず、今日も六本木のバーでウィスキーのグラスを傾けていました。そこにたまたま(?)居合わせたずんずん先生が「荒れてるみたいね」と話しかけます。ため息まじりに藍田さんが話しはじめたのは、幼なじみの屑谷先輩のことでした……。グローバル企業の実態をおかしく描いた『外資系はつらいよ』で人気のずんずんさんの連載です。

ここは東京、六本木。
薄暗いバーの片隅で、グラスを傾ける美女が一人。

藍田さん「ふぅ……」

悩まし気にため息をつくのは、藍田エトスさんです。

ハーフで、アメリカの大学を出て、外資系のコンサルティングファームに勤務しているバリキャリの藍田さんですが、最近彼氏にぶち捨てられてしまい、

酒がやめられません。

そんな藍田さんが、持っていたウィスキーを飲みほしてもう一杯頼もうとすると、カウンター越しに、マスターがすっとマルガリータを差し出しました。

藍田さん「え? 私まだ頼んでないんだけど……」

マスター「あちらの方からです」

とマスターが指したほうを見てみると、

藍田さん「あ……あなたは……!」


くいっと、同じマルガリータのグラスを傾けるずんずん先生の姿がありました。

藍田さん「あなたはいつぞやの、通りすがりのメンヘラ産業医の先生」

ずんずん先生「お久しぶりね。どうしたの? 大分荒れてるみたいじゃない」

藍田さん「荒れてるだなんて……」

藍田さんは何かを言いかけて、深くため息をつきました。

藍田さん「実は……先日、彼氏にぶち捨てられてしまいまして」

ずんずん先生「ほう」

藍田さん「そりゃあもう、見事な捨てられっぷりです。一本背負いかよってぐらい見事にぶん投げられてしまいました。でもそれはいいんです。もう終わったことですから」

そう言いながら、藍田さんは元カレのモブの顔を思い浮かべました。

イギリス生まれのイギリス育ちだったモブ……
なんだかとっても素敵だったような気がするモブ……

しかし不思議なことに、思い浮かべていたモブの顔はもやもやとして、いつの間にか幼なじみの顔に変わりました。

そこでまた藍田さんは深くため息をつきました。

藍田さん「実は彼氏にぶち捨てられた夜、深酒をしてしまいまして、裸足で麻布十番の街を徘徊してたんですが……」

ずんずん先生「職質案件ね」

藍田さん「ええ。でも警察に呼び止められる前に、偶然幼なじみと出会ったんです。そこで私、こともあろうかその幼なじみと……」

と、ここで唐突に藍田さんは回想シーンに入るのでした。




彼ぴっぴに一本背負いでぶん投げられるかのごとくぶち捨てられた藍田さんは、その夜、麻布十番の街を徘徊していました。

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自分の会社に不満を抱えている青年、出来内陽太(デキナイ・ヨウタ)。「こんな会社もうやめたい」と日々愚痴っている陽太の前に現れたのは、「産業メンヘラ医」を名乗る謎の女で……!? グローバル企業の実態をおかしく描いた『外資系はつらいよ』で...もっと読む

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コメント

sloth_nor ずんずんさんの連載だと、この前編後編がいちばん好き! 早くラノベ書いて角川から単行本化されて上野樹里あたりで映画化されないかなあ!! 約4年前 replyretweetfavorite

anythingtsing これSNSに多い。 4年以上前 replyretweetfavorite

skbluegreen プライドって何であるんだろうね?そこから発するさまざまなダメダメ病に苦しむように、神様がプリインストールしたいけずな仕組みなのかしら? 4年以上前 replyretweetfavorite

skbluegreen こういう状況で「ありがとう!美味しいよ」って言える男は大器だね。一目置かれるし、得をする。(女は簡単に言えちゃうけども) 4年以上前 replyretweetfavorite