人間の値打ちを決めるものとは【お金 その4】

金銭と引き換えに何らかの価値を得たとき、そこにいるのは「価値のあるものを得た自分」であり、決して「価値が高まった自分自身」ではない。金銭と引き換えに得られる価値には限界があるのだ。
ソクラテスはサトルにそう諭し、あくまでも「自分自身の価値を高める重要性」を説いていた。

ギリシャ哲学の専門家による笑いあり涙ありのコミカル哲学ストーリー『ソクラテスに聞いてみた』を特別掲載いたします。

人間の値打ちは何によって決まるのか?

ソクラテス「また意見が分かれたね。キミの予言が正しいのかどうか、正直言って、いまのぼくにはよくわからないよ。ただ、投資家の生き方に不安がつきものだってことは、これまでの議論で十分明らかになったように思うし、ぼくとしては、ひとまず『投資をする人には不安がつきものだ』という事実が確認されたことにして、次の論点に移りたいんだけど、そうさせてもらってもいいかな?」

 ソクラテスは小枝を拾って、「投資をする人には不安がつきもの」と地面に書いた。

サトル「どうぞご自由に」
ソクラテス「ではサトルくん、次はこのことが成り立つかどうかも調べてみてくれ」
サトル「どんなことですか?」
ソクラテス「『財産の点で不安を感じやすい人は、全体的にお金のことを気にしやすくなる』、つまり『お金に執着するようになる』ってことだ」

サトル「なんとなく成り立ちそうな気がしますね」
ソクラテス「『なんとなく』じゃダメだよ。ちゃんと納得したうえで同意してくれなきゃ意味がないんだ」
サトル「そう言われても……」

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

あなたの「本当の考え」を引き出す、ソクラテス最強の「問答法」

この連載について

初回を読む
ソクラテスに聞いてみた

藤田大雪

ソクラテス(職業:ホームレス?)、イカの燻製を片手に人生を語る。「よりよく生きる」ためのコミカル哲学ストーリー。 27歳、彼女ナシ。マンネリ気味の毎日を送るサラリーマンの僕の目の前に、突然、ホームレスのような姿をしたソクラ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

NJG_pr 友達、恋愛、仕事、お金、結婚。ソクラテスと人生を語るコミカル哲学ストーリー!| ぜひ本書とあわせてお読みください!(^^)! 3年以上前 replyretweetfavorite