お金をめぐる現実は厳しいのだ【お金 その1】

現代社会では、「経済力の有無」が生活の質に直結する。そのため、誰もが労働や投資などの手段で経済力をつけようとしている。しかし、生活の質を気にしない者がいたとしたら、そういう者にとって「経済力の有無」はどういう意味を持つのだろうか。
サトルは、現代社会の外で生きるソクラテスに経済力の大切さを説いていた。

ギリシャ哲学の専門家による笑いあり涙ありのコミカル哲学ストーリー『ソクラテスに聞いてみた』を特別掲載します。

ソクラテスの金銭感覚

サトル「ソクラテスさん、こんにちは!」
ソクラテス「おお、サトルくん。ひさしぶりじゃないか」
サトル「1か月ぶりくらいですね。ソクラテスさんはお変わりありませんか?」
ソクラテス「うん、新しい仕事にもだいぶ慣れてきた」

サトル「そう言えば、前に仕事をはじめたって言ってましたね。ちゃんと仕事が見つかって何よりです。このご時世に職を見つけるのは大変だったでしょう?」
ソクラテス「いやー、それほどでもないよ」
サトル「ともかく、就職おめでとうございます」
ソクラテス「どうもありがとう!」
サトル「……ところで何ですか、そのバカでかい袋は?」

 ソクラテスはサンタクロースが持つような大きな袋を手にしている。なかにはつぶれた空き缶がたくさん入っているようだ。

ソクラテス「ああ、これ? これは商売道具だよ。ほら、空き缶がたくさん入ってるだろ?」
サトル「ええ、見ればわかりますけど……。なんでまた、こんなものを?」

 ぼくの表情に困惑の色が浮かんだのを見て、ソクラテスは待ってましたとばかりに口を開いた。

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この連載について

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ソクラテスに聞いてみた

藤田大雪

ソクラテス(職業:ホームレス?)、イカの燻製を片手に人生を語る。「よりよく生きる」ためのコミカル哲学ストーリー。 27歳、彼女ナシ。マンネリ気味の毎日を送るサラリーマンの僕の目の前に、突然、ホームレスのような姿をしたソクラ...もっと読む

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コメント

yahoaho7 また楽しそうな話がはじまった https://t.co/fsMbF32boo 4年以上前 replyretweetfavorite

NJG_pr 友達、恋愛、仕事、お金、結婚。ソクラテスと人生を語るコミカル哲学ストーリー!| ぜひ本書とあわせてお読みください!(^^)! 4年以上前 replyretweetfavorite