不倫の子の胸のうち

いつも世を賑わす不倫騒動。実は小野美由紀さんは21歳にして初めて、自分が不倫の末に生まれた子だと知ったのだそうで――
今回は『傷口から人生』特別番外編として、作家の小野美由紀さんが、自身の出自を語りつつ、父との久しぶりの対面を振り返ります。

著名人の不倫のニュースが世を騒がせるたび、あーあ、またやってるよ、と不倫をした本人ではなく世間及びマスコミの方に対して飽き飽きした気持ちになる。

同時に、ざわりとした割り切れない気持ちが胸をかすめる。

なぜなら、私自身が不倫の子供であるからだ。


自分が不倫の末にできた子であることを知ったのは21歳で、実の父親に17年ぶりに再会した時だ。

それまでは、父と母はいろいろあって別れたんだろうな、くらいで、二人の関係にはさして疑問も持たずに生きてきた。

しかしその頃、ちょうど就職活動で「自己分析せよ」と言われ、「自己分析……っつってもな〜、自分のことなんか、わかんねーし」と思いながらも、
「そういえば、我が染色体の二分の一の提供者に会ったことないなぁ、会ってみるか」と思いたち、試しに父の名前を検索してみたら、一番上にwikipediaがヒットした。 父はとある大学の教授だった。

その時間、約0コンマ5秒である。IT時代の人探しは、かくも簡単なのか、と感心した。

研究所に電話して、秘書の人に「◯◯さんにつないでください」と言ったら、あっさりつないでくれた。「もしもし? あ〜、ワタシなんだけど」と言ったら(そのころは俺俺詐欺なんかなかった)、父は一瞬でわかったらしく、口をつぐんだ。

「会いたいんだけど」と言ったら、他のアポを速攻キャンセルしてくれ、かくして、我々は次の日に会うことになった。

はっや。

17年ぶりの再会にしては、絵にならないぐらいに、スピーディな展開だった。


私の染色体の元ネタとの対面

父とは京都の桂駅の駅前にあるミスドで落ち合った。

問題てんこもり女子、再生なるか!? 生きる勇気が湧いてくる、強烈自伝エッセイ。

この連載について

初回を読む
傷口から人生。

小野美由紀

中3で自傷&不登校。大学に馴染めず仮面浪人。留学、TOEIC950点、インターン等々の無敵の履歴をひっさげ大企業の面接に臨んだのにパニック障害に! 数々の困難にぶつかってきた女子、小野美由紀さんの衝撃と希望の人生格闘記『傷口から人生。...もっと読む

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コメント

harucas "一休さんと同じだと思うとアガるよね〜。" https://t.co/1nx1vrN9Dr 4ヶ月前 replyretweetfavorite

hummingchie ああ、だから小野美由紀さん、好きだなぁ。>> 5ヶ月前 replyretweetfavorite

n_plus “「染色体の二分の一の提供者に会ったことないなぁ」/検索してみたら、一番上にwikipediaがヒットした。父はとある大学の教授だった。/約0コンマ5秒である。IT時代の人探しは、かくも簡単なのか、と感心した。” 6ヶ月前 replyretweetfavorite

hyroaky_ ついついメディアが流す型にはまった不倫観に慣らされてしまってるの、いかんな~。 6ヶ月前 replyretweetfavorite