決して間違ってはいけない「信用の法則」とは?

知名度のないスタートアップにとって、自社や自社製品をメディアで紹介してもらうことは死活問題です。ですがメディア側の人間は、その手の「売りこみ」を日々大量に受けてウンザリしているのも事実。どうすれば彼らの注意をひく売りこみができるのでしょう? 「注目を集める達人」として知られる、シリコンバレーの著名ベンチャー投資家兼ジャーナリスト、ベン・パーさんが新刊『アテンション』からアドバイスをお届けします。

売りこみを成功させる「信用の法則」

当然のことだが、「評判」というのは確立するのに時間がかかるものだ。注目してもらいたいプロジェクトや創作物があるなら、早めに評判の構築に取りかかったほうがいい。さいわい、初期であれば注目を獲得する近道がある。ぼくはそれを「信用の法則」と呼んでいる。この法則の基本はシンプルだ。

自分のアイデアに注目を集めたいときには、売りこみ先がジャーナリストであれ、会社の見込み客であれ、“相手が評判を認知しているか信用している人物や会社”を、少なくともひとつ交えるのだ。つまり「公認者」を使う。

プレスリリースに目を通すマスコミはもういない?

ジャーナリストは、かぎられた時間のなかで本を書いたり宣伝文句を読んだりする、ひねくれたストレス過剰集団だ。ぼくがまだ〈マッシャブル〉にいたころには、毎日何百という売りこみをメールやツイッター、フェイスブック経由で受け取っていたので、ほかの多くのジャーナリストも同じ問題を抱えているのを知っている。彼らの注目は、たいていの人よりさらに希少なのだ。

だから、ジャーナリストに宛てたスタートアップの売りこみのほとんどには返事がない。経験の浅い起業家は、次のうちのひとつかふたつ、それか全部をしてしまいがちだからだ。みなさんはどうだろう?

  • メールによる売りこみ、もっとまずいのは電話による売りこみ(テック系ジャーナリストは電話勧誘をまったく歓迎しない。それは確実)
  • 自社とその美点について、メール本文に10段落の文章を書きつらねる(ジャーナリストはぜったいに1段落以上目を通さないし、見出しさえ読みきらないことも多い)
  • 「シナジー」「ルールを変える」「次世代の」「かつてない」など、盛りまくった流行語まみれのメールをよこす(やめて。お願いだから)
  • 特定のジャーナリストに対象を絞ったフェイスブックの広告枠を買い、自社について記事を書いてもらうように説得する(これは本当にあることだが、つねに反感を招く)
  • 大衆向けの、対象を絞らない売りこみを送りつける(コンシューマー向けアプリの宣伝を企業担当記者に送りつけるのは、調査不足の表れだ。記者の名前をまちがえば、ブラックリスト入りに)
  • プレスリリースを送る(プレスリリースに目を通すジャーナリストはもういない)

マスコミに読まれる「売り込みメール」はこう書け!

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アテンション—「注目」で人を動かす7つの新戦略

ベン・パー

ますます加速する超・情報過多時代。「アテンション(人々の注目)」を制す者が、夢も市場も手に入れる――。元マッシャブルの名物記者で、現在はベンチャー投資家として名だたるシリコンバレー企業に「注目コンサルティング」を行うベン・パーさん。日...もっと読む

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WEB_ASUKA 『アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略』連載更新です。第2回は、日々大量のプレスリリースを受けとる多忙なマスコミ関係者に、自社サービスを売りこむ方法について。 4年以上前 replyretweetfavorite

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