A.地元でも名のしれた大企業に勤める荒岩と妻虹子。ふたりの収入は、あわせて推定1千万円超!?
クッキングパパ・荒岩は、博多随一の総合商社・金丸産業に勤めている。妻の虹子は福岡の地元新聞社・ニチフク新聞に勤め、結婚した当初から共働き。
ふたりの収入はどのくらいなんだろうか。
まずは荒岩。金丸産業は海外との取引も多い総合商社で、社員数も多い。「金」のマークも眩しい自社ビルを博多の中心地に構え、そこで荒岩は現在、営業2課課長にまで昇進している。
○1巻 cook.1 P4 金丸産業本社©うえやまとち/講談社
総合商社というと、大学生の就職活動でも必ず人気上位の企業として上がる花形。一流の総合商社、三○、丸○などの有名企業ともなれば30代で年収1千万円越えは当たり前、という噂を聞く。(雲の上の話なのでなんとも言えないんだけれども……)
となると、荒岩も? と思ってしまうが、そこは地方の企業ということを考慮に入れたほうがよさそう。30代前半のとき、荒岩は松茸を買い渋っていたのである。30代で1千万円稼いでいる人間だったら、松茸くらい、いくらでも買うはずだ。
○10巻 cook.99 P147 松茸を食べたがる妻・虹子をたしなめる荒岩©うえやまとち/講談社
荒岩の収入を知る材料は少ないが、1992年、荒岩がまことと「アラスカサーモンフィッシングツアー」に行くときのこと、荒岩は虹子に「ボーナスがほとんど飛んでいくが……」と言っている。
○32巻 cook.316 P71 荒岩のボーナスを吹き飛ばすアラスカサーモンフィッシングツアー、その金額とは©うえやまとち/講談社
2015年現在、荒岩が行ったのと同じような一週間のツアーをネット検索してみると、だいたいひとり40万円~60万円といったところ。当時は燃油サーチャージがなかったから、もう少しお手軽だったかもしれないが、ふたりでだいたい100万円前後というところだろうか。
これを荒岩ひとりのボーナスだと考えると、大企業のボーナスは基本給の2.5ヶ月分くらいだろうか。そうすると、基本給40万円に夏と冬のボーナスが100万円ずつで480万円、残業や休日出勤の多い荒岩のことだからもろもろ手当がついて500万円超くらいだったかもしれない。
1992年当時30代半ば(推測)、主任という役職でそのくらいというと、特別多くも少なくもない印象。いまの感覚でも、大企業に勤めている30代ならそのくらいもらっているだろうなあという感じだ。現在荒岩は40代半ばで課長だけれども、リーマンショック後でも大幅なリストラや規模縮小などがなく、牧歌的に運営できている金丸産業のことだから、荒岩の年収も順当に増えていっているはずだ。大企業の課長クラスの平均年収である800万円くらいと予想している。
おお……この推測の通りだとしたら、荒岩、けっこうもらってるなあ……。
しかし30代のときの荒岩の荒岩の休日出勤や徹夜も辞さずのガッツあふれる働き方を見ていると、報われてよかったと思わざるを得ない。
一方、虹子はというとどうだろう。
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