音楽構造をそのまま映像化できるsalyuのミュージックビデオ
前回は、攻殻機動隊のシリーズについてお話しました。この、salyu × salyuというアーティストのMVは他にもいくつかやっています。わりと「じぶんがいない」でやったような、音楽の構造をそのまま映像化するという作り方を、いろいろトライしてるんです。
これもそうですね。4人のsalyuがそれぞれのパートの歌声を担当していて、紙飛行機が飛んだり、電気がまたたいたりするのにも、1つずつ音が割り当てられています。エディット感のある曲のパーツそれぞれに、きれいに合わせてパフォーマンスしてもらいました。こういうことができるアーティストはごく限られていて、salyuはその能力がすごく高いから成り立っているんです。
こちらの曲は、さらに複雑なつくりになっています。複数のsalyuが各パートを歌い継いでいくんです。カメラが向けられている人が、ちょうどいいタイミングで歌うようになっています。三面鏡に映っている3人のsalyuがそれぞれ分かれて歌ったり、奥でアイロンをかけているsalyuが歌ったり。そして、途中からたくさんのsalyuが一斉に歌い始めます。しかも、salyu同士が手をつなぐんですよ。