幸せになる勇気

青年は叫ぶ。「それは傲慢な強者の論理だ!」

悩んでいる人間に必要なのは「悪いあの人」を糾弾することでも「かわいそうなわたし」を訴えることでもない。哲人が示す、悩んでいる人がこれから語るべき唯一の話とはなんなのでしょうか。100万部を突破したベストセラー『嫌われる勇気』待望の続編『幸せになる勇気』より、第一部を特別掲載いたします。

 哲人が示した、三角柱に折られた紙。青年の位置から見えるのは、三面のうち二面だけだった。そこには「悪いあの人」という言葉、そして「かわいそうなわたし」という言葉が、それぞれ書かれている。哲人によると、思い悩んだ人間が訴えるのは、けっきょくこのいずれかなのだという。そして哲人は、その細い指でゆっくりと三角柱を回転させ、最後の一面に書かれた言葉を提示した。青年の心臓をえぐるような、その言葉を。

アドラー心理学に「魔法」はない

青年 ……!!

哲人 さあ、声に出して。

青年 ……「これからどうするか」。

哲人 そう、われわれが語り合うべきは、まさにこの一点、「これからどうするか」なのです。「悪いあの人」などいらない。「かわいそうなわたし」も必要ない。あなたがどんなに大きな声でそれを訴えても、わたしは聞き流すだけでしょう。

青年 こ、この人でなしめ!

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

人生を再選択せよ!ーー100万部のベストセラー『嫌われる勇気』の続編、ついに登場!

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

--- - "岸見 一郎" - "古賀 史健"
ダイヤモンド社
2016-02-26

この連載について

初回を読む
幸せになる勇気

岸見一郎 /古賀史健

『嫌われる勇気』から3年後、教師になった青年は再び、哲人のもとを訪ねる。「アドラーを捨てる」という、思ってもみなかった決意を胸にして。本当に「世界はシンプルであり、人生もまたシンプル」なのか。それとも「アドラー心理学」は現...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

hatarou そして“これからどうするか” 3年以上前 replyretweetfavorite