チャイナマネーのバブり方は半端ない
2014年の夏、香港を訪れた。やっぱり蒸し暑かった。投資ファンドのミーティングが主な目的だった。その合間に汗だくになりながら、競馬にクラブにグルメツアーを楽しんだ。
香港には過去、数えきれないほど行っている。行くたび思うことだが、あの街のバブり方は半端ない。
10年前の投資ビジネスはジャパンマネーが断然力があった。いまは完全にチャイナマネーの方が上だ。香港に世界中から投資が集まりまくっていて、チャイナマネーはふくれる一方。あり余るカネをどこに投資したらいいのか、みんな探しているような状態だ。
投資の世界を仕切っているのは、20 〜30 代の投資マネージャーが中心。集まると、僕がいちばん年長ぐらいなのには驚いた。30 歳そこそこの若者が、数百億円の投資案件をボンボン決めていくのは、ダイナミックで気持ちがいい。香港の街全体が、昔のライブドアの投資チームみたいだった。
日本だと彼らのような若者はハゲタカだの銭ゲバだのと叩かれてしまうのだが、香港ではそんな雰囲気はない。偏見がないというか、金持ちがカネを集めて、より富んでいくことが、香港では常識として受け入れられている。
人口:13 億6782 万人(世界1 位)、GDP:10兆3565億ドル(世界2位)、一人当たりGDP:7572ドル(世界80 位)
日本では中国バブルの終焉の危機が報じられているが、2015年の時点で、バブルは止まらず続いている。僕の見たところ衰える兆しは、まったくない。これからも膨張するだろう。
地価も家賃も上がり続けている。
VIPの利用するレストランはチャージで1万円以上かかるのが当然だし、予約は常に埋まっている。僕はマンダリンに宿泊したのだが、そこの有名な中華レストランの予約がいっぱいで、宿泊者なのに席を取れなかった。その辺によくいる身なりの若者が、数千万円はするようなベントレーといった車に、普通に乗っている。
香港人の消費力は、日本のバブル全盛時代を完全に超えていると思う。
昔の面影を残す魔の都・上海
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。