圧倒的阿部寛『エヴェレスト 神々の山嶺』羽生さんがホントにいた!

昨年『エベレスト』を見たときにはじまった疑問「なぜ山に登るのか?」。綱渡りを題材にした映画『ザ・ウォーク』を経て、今回江波さんは『エヴェレスト 神々の山嶺』を見て究極の回答に至ります。その答えは羽生さん(羽生丈二、登山家。映画では阿部寛さんが怪演)の脱・人間っぷりにありました……。

■圧倒的阿部寛。羽生さんホントにいた!

『エヴェレスト 神々の山嶺』を見てきました。今回は海外のじゃなくて純日本製のメイドイン山登り。『オデッセイ』の時に「『オデッセイ』とか日和った邦題つけるな」って不満言ってた人たちを冷ややかに見ていた僕ですがまあちょっと気持ちわかりましたね。

 これは『神々の山嶺』なの! 『エヴェレスト』じゃないの! ってちょっと思いましたけど。まあ僕も大人なので副題にちゃんとあるから、いいやってなりました。そんなとこ突いても仕方ない。

 原作も漫画版も大好きな僕ですが、まあ、よかったですよ、ひじょうに。何がいいって、完全に圧倒的に阿部寛がいい。すごくいい。本当に皆さん見たほうがいい。あの序盤の骨董屋に現れる阿部寛。えええ? って自分の目が信用できなくなったぐらいの圧倒的阿部寛。はっ羽生さんだ! 羽生さんホントにいた! っていう興奮がですね、巻き起こってくるんですよ。

■レベル高すぎて感情移入とか無理な羽生さん

 大体、夢枕獏原作で夢枕作品の豪腕系日本人キャラを実写化するとか無茶だろうと思っていましたのでそこは大人として諦めていたのですが、阿部寛がいたって感じでした。あの人、毒島獣太の役も出来る。いやそれは無理だろ。無理ですか。じゃあ九十九三蔵のほうで……(というか何で今、突然『神々の山嶺』を実写化したのかは何一つわかってないんですが)。

羽生さん

 長い原作を山登りに特化してそぎ落として構成されているので、あんまアクションシーンとかはありません。難民のチンピラとかグルカ兵とか出てきません。羽生さんが物凄い顔でエヴェレスト登りつづけるだけです。それを追いかけるのが深町さん。まだ人間の領域に留まっている深町さん(岡田准一)。いや羽生さんのレベル高すぎて感情移入とか無理だから。

■山に登るのか? ですよ、またしても。

 ここでなぜ、山に登るのかですよ、またしても。実際、前回『残穢』の感想文書きましたけど、公開が先過ぎるという理由で順番変えただけで、こっち先に見てますからね。『エベレスト』→『ザ・ウォーク』→『エヴェレスト 神々の山嶺』ですよ。年末年始をエクストリーム系で繋げてましたよ。

 で、なぜ山に登るのか。

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江波光則映画レビュー

江波光則

6月下旬に終末SF『我もまたアルカディアにあり』を刊行した江波光則氏。 もともと映画がお好きな江波氏に、「終末」つながりで「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を見た感想をまとめていただきました。

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コメント

hamakihito 幸せになろうとしたら殺してくれ。手足がなくなったら歯で歩け。目で歩け。もう一回原作読みたいなあ。でも映画もイイかも。『エヴェレスト 神々の山嶺』羽生さんがホントにいた!| 3年以上前 replyretweetfavorite

ataru_mix そこまで振り切ってやっているのか…。 3年以上前 replyretweetfavorite

cinebook18 「そこに山があるからではなく、ここに俺がいるからだ」 幸せになろうとしたら殺してくれ?そんな超ストイックな 阿部寛観てみたい☆ 3年以上前 replyretweetfavorite

saran_t この映画レビュー。ああなるほど?ってなった。 https://t.co/fHZkBERRmg 3年以上前 replyretweetfavorite