笑いのカイブツ

笑いの教科書がオレの遺書。

「好きなこと、10年やった時点で、お前は幸せな奴や」ピンクの言葉に諭されて、車に戻ったツチヤタカユキさん。山道を進むレンタカーの車内で、ツチヤさんはある思いを打ち明けます。お笑いを極めるほど、絶望を味わった11年間。別れ際にピンクが言い残した言葉とは――。
他を圧倒する量と質、そして「人間関係不得意」で知られる伝説のハガキ職人・ツチヤタカユキさん。その孤独にして熱狂的な笑いへの道ゆきが、いま紐解かれます。

夜の山道を走りながら、チューハイが回りほろ酔いになってきた頃、僕はずっと考えていたことを、ピンクに話した。

「お笑いにはな、どうやったらオモロなるかとかな、どうやったらええネタ書けるようなるかとかな、ちゃんとした正式なやり方があるねんやん?」

「そうなん」

「オレ、お笑いやめる時な、それ全部バラしてから、やめたろ思ってんねん」

「なんで?」

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笑いのカイブツ

ツチヤ タカユキ
文藝春秋
2017-02-16

この連載について

初回を読む
笑いのカイブツ

ツチヤタカユキ

他を圧倒する量と質、そして「人間関係不得意」で知られる伝説のハガキ職人・ツチヤタカユキさん、二七歳、童貞、無職。その孤独にして熱狂的な笑いへの道ゆきが、いま紐解かれます。人間であることをはみ出してしまった「カイブツ」はどこへ行くのでし...もっと読む

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コメント

hamakihito 他人の人生ほど面白いものはない。それが尖っていればいるほど。 約4年前 replyretweetfavorite

kiyora6lt いなくならないよね…? 約4年前 replyretweetfavorite

87hana99 https://t.co/fplrkTjhBE 朝井リョウさんはこのツチヤタカユキさんの目線をどう思うんだろう? 引用「小説家になっとる奴らもな、多分あいつら側やねん。ええ大学出てたりな、学生時代に文学賞とったりな、そんな奴らはな、ホンマの絶望を知らんねん。続 約4年前 replyretweetfavorite