観る前に読め! アカデミー賞2016の楽しみ方

今年のテーマは「サバイバル」? アカデミー賞当日はこう楽しめ!

毎年、ノミネート作品のラインナップから予測される、アカデミー賞の「今年のテーマ」。2016年のテーマは「サバイブ」と「信念」だと、映画評論家の松崎さんと中井さんは読み解きます。その裏にあるアメリカの社会情勢を深堀りしていくと、見えてきたのはなんと、アメリカ大統領選でした。アカデミー賞授賞式当日の楽しみ方をお伝えする集中連載、最終回です。

キーワードは「サバイブ」と「信念」?

サンキュータツオ(以下、タツオ) 第1回で話題に上がったように、アカデミー賞はその年のアメリカの社会情勢なども反映されるということでした。今回のノミネート作品からは、なにかテーマって読み取れたりしますか?

松崎健夫(以下、松崎) 「サバイブする」っていうのは1つ共通のテーマになっていますよね。『マッドマックス』も『ルーム』も『オデッセイ』も『レヴェナント』も、「サバイバル」が描かれています。

タツオ たしかに! それらの作品はすべて、生き残ることがテーマになっていますよね。

中井圭(以下、中井) もう1つ、「信念」というテーマもあると思います。

タツオ 「信念」ですか。アメリカという国は今、強い意思を持って踏ん張らなきゃいけないところにいるってことですかね。

中井 いろんなアプローチがあるんですけど、『ブリッジ・オブ・スパイ』なんてまさにそうですよね。米ソの冷戦時代の交渉役として動く弁護士の話なんですが、すごい極限状態のなかでも主人公の信念はまったくぶれない。

中井 『オデッセイ』にも「信念」が見えますよね。主人公は火星にひとりぼっちで取り残されて絶体絶命の危機にいます。普通ならくじけそうになっても仕方ない状況なのに、「俺は絶対に生きて帰る」っていう強い信念を絶対にぶらさないですよね。

タツオ なるほどなるほど。揺れない心を持った登場人物が描かれた作品が多く選ばれているってことは、みんな自信を欲しているってことかもしれませんね。

松崎 今年、アメリカは大統領選がありますからね。国内でそういった争いが起きている2016年、アメリカは国の外ではなく、国の中に目が向いているのかもしれません。そういう状況を考えると、やはり「信念」というキーワードは重要になってくるかもしれませんね。

タツオ 「サバイブ」と「信念」。その2つのキーワードを聞くと、アメリカって今、大変なところにいるんだな、って思います。

中井 あとは裏テーマとして「年寄りの人の活躍」があるかもしれません。

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松崎健夫 /中井圭 /サンキュータツオ

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コメント

V570 #wowow 斎藤工「 5年弱前 replyretweetfavorite

consaba キーワードは「サバイブ」と「信念」?  アカデミー賞当日はこう楽しめ!|松崎健夫+中井圭+サンキュータツオ https://t.co/BS3WmOXe1B #eiga #WOWOWぷらすと 5年弱前 replyretweetfavorite