バナナマンの設楽統が女性に人気です。私が見たところでも、『anan』の2013年2月6日号には大人セクシーな「エロメン」として登場。ウェブ上には、「バナナマン・設楽統に学ぶ『男の色気』5つの条件」というまとめサイトまでありました。2012年のテレビ番組出演本数ランキング1位という結果も頷けます。
設楽さんを褒める女性の主な意見としては、相方の日村さんに対してドSなところがいいとか、クールに見えてときどき情熱的な部分が見え隠れしていて、そのギャップにやられるとか、大人の色気があるとか、気配りができる……などといったものがありました。
ただ、私が見るところ、その人気の根底にはメインストリームで司会をして、「表」の顔になってもなお、設楽さんがどこか冷めた視点を持ち続けているところにあると思うのです。設楽さんの目には、「諦観」が宿っているのです。だからこそ、一般層の女性だけでなく、自分を自虐的にとらえる、ちょっとマイノリティだと思っている女性たちにも人気があるのではないでしょうか。
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そして、設楽さんの発言をひも解くと、そこに「スクールカースト」とのつながりが見えてきました。そこから導き出した設楽さんの発言や「座右の銘」には、「スクールカースト」時代を生き抜く知恵が詰まっています。
「スクールカースト」とは、学校内で生じる序列、ヒエラルキーのことで、鈴木翔さんによる『教室内(スクール)カースト』(光文社新書)という本も最近発売されました。
学校の中だけのものと思われがちなスクールカーストですが、そのノリは大人になっても続くこともあり、スクールカーストをひきずりながら生きている人は多いものです。
設楽さんは、「スクールカースト」という言葉は用いていませんが、ラジオやテレビで、その序列を感じた話をしています。