第42回】ワインの味を決めるのは、いったい何か?

フランスはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリー(ルー・デュモン)を経営する日本人醸造家・仲田晃司さんはじめての連載。人気マンガ『神の雫』にも登場し話題となった仲田さんの日常やワインづくりを写真とともに紹介!


私たちの会社外観


みなさん、こんにちは。
ここの所、暖冬だったのがうって変わり、朝冷え込むようになりました。
屋根の上には霜の跡が見えます。

私たちと働いてくれて4年目になる、チボーという従業員がいます。
チボーは私たちと一緒に畑にも出るし、オフィスワークもするし、注文ワインの出荷準備もしてくれているのですが、昨年からは、私たちと一緒に8年もの間働いてくれたステファンが親の稼業を手伝うためにやめたことをきっかけに、営業の仕事を引き継ぎました。

私たちの顧客は、海外が90%以上を占めています。
これまで、フランスのお客さんは、ほとんどが個人客で、お店のお客様はパリと地元の数件のレストラン、パリのワインショップだけでした。

しかし、チボーが営業を担当するようになった昨年の11月ぐらいから、信じられないくらい注文を取ってきてくれるようになりました。

ブルターニュの主要都市であるナントのワインショップやアルザスの主要都市ストラスブールのワインショップ、地元ブルゴーニュのワインバーやミシュランの星付きレストラン、はたまたベルギーのインポーターなど……びっくりするほどの活躍です。

彼は決して口数が多いほうではないのですが、聞き上手というか、話をしていてすごく心地よくなるタイプです。

本当に、その人その人に会った仕事というのはあるんですね。
チボーの場合は明らかに水を得た魚みたいに生き生きしています。彼に営業の仕事をしてもらえて本当によかった。

営業の話のついでですが、今年は1月に日本に仕事で帰国していました。
期間は、過去最長の10日間。
関空から帰国したその足で、私たちのワインの日本総代理店であるヌーヴェルセレクション社の方といっしょに、
大阪、神戸、岡山、松山、宮崎、延岡、名古屋、岡崎、豊橋、浜松、静岡、東京、川越、仙台、札幌と訪問させて頂きました。

今回はお客様とお会いする機会が多く、とてもうれしい帰国となりました。
いつも飲んでくださっている方の意見を聞くのは、本当にありがたい機会です。

そして、訪問する先々で食べる料理のおいしいこと!

やはり、わたしは日本人だからか、フランス人の作るフランス料理より
日本人の作るフランス料理のほうがおいしく感じ、日本料理もフランス料理も本当に堪能することができました。
また、日本食と私たちのワインの相性の良さを教えていただきました。
私たちの赤ワインと白身魚のお寿司の相性が良かったり……
正直に言って、本当にびっくりするものが多かったです。

各地でお会いした方々が、本当に楽しくワインを飲まれている姿を見るととても嬉しくなります。
25年前に東京のレストランで働いていたころからすると、
本当に日本の皆さんがワインを楽しまれるようになっているんだなとつくづく感じました。

そして、今回改めて思ったことは、ワインの味を決めるものは味覚だけでない、ということでした。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
ワイン通信・ブルゴーニュの村から

仲田晃司

フランスはブルゴーニュのジュブレ・シャンベルタン村でワイナリーを経営する日本人醸造家・仲田晃司さんはじめての連載。仲田さんのワインのラベルには「天・地・人」という文字がきざまれています。2003年5月、在りし日のアンリ・ジャイエ翁より...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード