「これが図書館で貸し出す“本”だと思いますか?」。神奈川県海老名市議会議員の飯田英榮氏は、箱からおろし金を取り出して、掲げてみせた。
箱には『「スピードサラダおろし」つき1日分の野菜がラクラクレシピ』と書かれている。確かに発行元は主婦の友社で“書籍”の形態を取ってはいるが、借りた人は付録のおろし金を使い回すのだろうか。
海老名市立中央図書館は2015年10月1日のリニューアルオープンを前に批判にさらされていた。改装に合わせて新規購入する予定の8343冊の選書リストから、おかしな本が次々と見つかったからだ。
おろし金以外にも、シリコン製の鍋や眼鏡拭きなどが付録に付いた書籍、学習参考書やコミック、タレント写真集など市が定める図書選定基準の対象外の書籍、女性向けタトゥー(入れ墨)デザイン集などなど……。
ちなみに、飯田議員が自分で試しに買ったおろし金付き書籍は15年6月発行の最新版だったが、選書リストに入っていたのは、13年発行の古いバージョン。「もう、まったく理解できない」と飯田議員はあきれ返る。
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