第7回】有識者提言!「ここがヘンだよ日本銀行」

日本銀行の苦労を知るよき理解者であり、ゼロ金利以降、複雑さを極める非伝統的金融政策にも造詣が深い国内きっての有識者たちが、日銀にあえて直言する。登場するのは須田美矢子(前日本銀行審議委員)、池尾和人(慶應義塾大学教授)、井上哲也(野村総合研究所金融ITイノベーション研究部長)の3氏。

 日本銀行は結局のところ、何を守りたいのか──。国債暴落だけは避けたいのか、肌の合わない新総裁を据えられたくないのか、はたまた日銀法改正を防ぎたいのか。最近の日銀の言動からは、それらの優先順位が見えてこない。

連載第4回「失策を繰り返した歴史 日銀の金融政策・徹底検証」でも触れたように、“棚ぼた”で独立性を得たためか、何としてもそれを維持したいというハングリー精神も日銀には見られない。むしろ「先進国の中央銀行に独立性が与えられるのは当然」という姿勢すらのぞかせる。

 第2次世界大戦中、政府の戦費調達の目的で国債買い支えを余儀なくされていたFRBは戦後、「政府と闘った末、当時のマッケーブ議長の首と引き換えに独立性を獲得した」(加藤出・東短リサーチ取締役)。その後、1979年に就任したボルカー議長がスタグフレーションからの脱却に成功するなど、いわば実力で信頼を勝ち取ってきた歴史がある。

 政府との激しい攻防が現代には適さないとしても、「物価安定」の実績、あるいは結果に対する説明責任を広く地道に追求していくことこそ、日銀が真の政策のフリーハンド獲得のために必要なことではないか。有識者たちからの提言は、それを示唆している。

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日銀陥落【2】~募る不信 揺らぐ独立性

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中央銀行が政府の言いなりになると困りものだ。だからこそ、世界の主要中央銀行には“独立性”なるものが与えられている。だが、安倍政権が日銀にその必要性を感じないのには訳がある。 本誌・新井美江子、池田光史、中村正毅、前田 剛 ※この連載は...もっと読む

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