福岡伸一インタビュー「僕らは皆リトルアインシュタイン」【中編】

ケトルVol.10は、「学者」特集!
生物学者にしてベストセラー作家の福岡伸一ハカセ。「学者のクリエイティビティ」について尋ねたインタビュー中編です。

世界中で試行錯誤を続ける名もなき無数のオタクたちが

ノーベル賞級の発見がを支えている

生物学者への道は、一匹の虫から始まりました

ところで、福岡さんが生物学者を目指したきっかけは? 「それは間違いなく、少年時代に『ルリボシカミキリ』という虫に出会ったからです」 それは「瑠璃」という名前にふさわしく、透き通るような青色を特徴とするカミキリ ムシの一種(写真下)。福岡少年は、息を呑むほど美しい「青」から目が離せなくなりました。

福岡ハカセが感動した「ルリボシカミキリ」。学名は「ロザリア」で、“美しい乙女”の意味があります。 背中の青が特徴的ですが、死ぬと急速に黒ずんでしまう。青は生命の証でもあるんです

「なぜこんなにきれいな青色をしているのか。その理由を知りたくなったんです。だって生存のためなら、こんなに青い必要がない。目立って狙われやすくなるだけですから。ひょっとしたら、人間がきれいだと思っているだけで、何か合理的な理由があるかもしれない。または、虫も青の素晴らしさにプライドを持って いるのかも。次々に疑問が湧いてきて、もっと生き物について知りたくなったんです」

前出のフェルメールが好きになったのも、やはり「青」に感動したから。

「代表作の『真珠の耳飾りの少女』で、少女が巻いているターバンの青は今も色あせていない。それは細かく砕いた『ラピスラズリ』という宝石を絵の具に混ぜてあるからです。フェルメールがそこまで青にこだわった理由はわかりません。でもその色は、ずっと私を魅了し続けています」

どうして福岡さんはそこまで「青」に惹かれるのか?

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「最高に無駄の詰まった雑誌」がコンセプトの、雑誌『ケトル』。その毎号の特集をcakesで配信していきます。第10弾のテーマは「学者が大好き!」。「なんで?」子供のころ思ったあの気持ちをずっと持ち続ける人たちがいるーー。彼らの日常にとこ...もっと読む

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