ゲンロン東浩紀「動画字幕の衝撃! これからは動画と文字の境界がなくなる」

2010年に会社ゲンロン(当時コンテクスチュアズ)を興し、雑誌の発行やイベント、スクールの運営などを手広く手掛ける哲学者の東浩紀さん。思想家、作家としても活躍する一方で、自ら会社組織を立ち上げたのはどうしてなのでしょうか。そして、東さんが予想する未来「動画の中の発言検索」ができる時代とは? インタビュー後編では「ゲンロン」の事業のこれからを語っていただきます。

動画の進化の大きな意味

加藤 前回までのお話で、東さんがゲンロンという会社で何を目指しているのか、どんな体制でどんなビジネスを行っているのかがよくわかりました。
 ゲンロンがたどり着いたのは、批評誌『ゲンロン』というメディアを通じて考えをつたえ、賛同するひとをトークイベントやスクールなどを通じてコミュニティ化して、その体験そのものをビジネスにしているわけですね。これはやはり、メディアの未来形だなと思いました。

ゲンロン1 現代日本の批評
ゲンロン1 現代日本の批評

 ありがとうございます。

加藤 で、おもしろいなと思うのが、ゲンロンカフェの講義とスクールでのワークショップです。そして、それをすくいあげるメディアがある。この仕組みって、大学に似ていますよね。

 そうなんですよ(笑)。結局、そういう形になるんですね。

加藤 東さんは、大学のような強固なムラ社会が肌に合わないとおっしゃっていました。そして、自らの手で会社を立ち上げ、様々な事業を作った。その形が、大学という古くからある堅牢なビジネスモデルと同じような仕組みに洗練されてきたのは、おもしろいなと思います。やっぱり昔からある仕組みって、必然性があるんですかね。

 そうだと思います。ぼくらのほうも、創業から5年経って、批評誌の定期刊行ができるようになったのと、スクールが小説・批評・アートという3つのジャンルがそろったということで、ようやく最初に想像していた体制ができてきたました。「新しい知のプラットフォーム」の形ができてきたかもしれません。

加藤 3年間は批評誌『ゲンロン』を出し続けるということですが、今後、大きく伸ばしていくとしたら、どの部門だと思いますか?

 動画の販売の方は拡張していきたいですね。そのためには中継の画質をもっと上げるとか、照明やカメラワークもきっちりやって、商品としての精度を高めていきたい。あと、今度AmebaFRESH! という動画配信サービスが始まるんですが、そこでもチャンネルを持つ予定です。

加藤 なるほど。

 あと、これはちょっと夢みたいな話なんですけど、今後僕がやっている事業の意味が大きく変わってくる可能性があると思うんです。

加藤 おお、くわしく教えてもらえますか?

 今、YouTubeって、画面の下に字幕を出せるようになっているんですよね。

加藤 なってますね。英語の精度はかなりすごいですよね。

 あれが日本語で不足なくできるようになったら大きいですよ。

加藤 ほう。どういうことですか?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

この連載について

初回を読む
メディアビジネスの未来

cakes編集部

インターネットによって、さまざまな業態が変化する2015年のいま。メディアの形とビジネスの仕組みは、どのように変わるのか。cakesの3周年企画として、未来のメディアビジネスの形をつくろうとしているみなさんにお話を伺いました。シリーズ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

akeico51 https://t.co/hxMkIQh1wI 4年弱前 replyretweetfavorite

pqt_edt 翻訳技術の進歩によって変化する動画メディアの意味。テレビとは違うかたちでの学びの入り口になる可能性を感じる。t 4年弱前 replyretweetfavorite

s_mediacreate 15件のコメント https://t.co/DohCNc9VnJ 約4年前 replyretweetfavorite

s_mediacreate 15件のコメント https://t.co/DohCNc9VnJ 約4年前 replyretweetfavorite